[BlueSky: 930] Re:915 クローン人間は認められるのか?


[From] (K Iida) [Date] Tue, 21 Sep 1999 13:42:51 +0900 (JST)


小宮さん 青空MLのみなさん


 バイオ世紀の生命観シンポジウム情報ありがとうございました。
興味深かったです。

> クローンの話では、米プリンストン大教授、米国遺伝学協会理事
> のリー・シルバー氏が話をされており、クローンを人間に適用す
> ることに関して、かなり肯定的な意見を述べられていました。個
> 人の権利が尊重される米国では将来、安全性、効率性などが高ま
> れば、クローン技術が人間に応用される可能性は大きい、として、
> 子供を成功させたいという親の要望を請け負う人により市場が形
> 成されるだろうと述べられています。

「クローンなんかダメに決まっとるやろー」と思っていましたが、世間
知らずだったと反省させられました。
 遺伝子治療に関しては、受精卵か生殖細胞の段階の terget muta-
genesis(日本語が分からない、病気の遺伝子だけとか、目的の領域だ
けの組み替え)は、ちょっと考えただけだと、本当に安全性が確認でき
れば、いいか、とか思ってしまいます。筋ジストロフィーとか、血友病
とか、遺伝子の保有者が望めば、二度と子孫に病気が現れなくなると言
うのは、魅力的です。
 ただ、安全性なんて確認できるんだろうかと考えると、いきなり??
になります。危険を予測できないために、安全だと言う思い込みをして
しまうだけになりそうです。これまで環境に対して人間が行ってきた愚
かさを、人間に対してまで行ってしまう可能性があります。どこまで確
認しても、予測できない危険がないと言う証明は不可能ですから。これ
は、遺伝子組み替え食品にしても同じで、あれは妥協しているだけです
ね。
 健康な子供を産みたい、と言うのは、当然の願いな故に、それを阻む
のは、難しく感じられますが、人間は人間を作ってはいけない、手を加
えてはいけないと言うことは、それ以上に当然のことだと思います。こ
の感覚が共有できないなら、非常な恐怖です。


Iida









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