[BlueSky: 886] Re:846 自然と経済的資源


[From] HIROKI@icu.ac.jp, Masato [Date] Sun, 12 Sep 1999 18:38:19 +0000

後藤さま、みなさま

広木@第2弾、です。

> > > 環境問題も、自然を「経済的資源」に還元する態度に由来している、
> > > と言えるかと思います。
> >
> > 問題は還元したあとどうするか?ではないでしょうか?
> ここは、広木さんと僕とで真っ向から対立する点ですね。
>
> 僕は、「経済的資源」に還元しては「ならない」という価値観を主張し
> ていますが(これは、前回【841】の対立軸(1)〜(4)のうちの
> (2)ですね)、広木さんは「経済的資源に」還元することを前提にし
> た価値観を主張しています。

経済的価値に還元しないと(奸言、って変換しちゃいました、
最初)、チーターの出現を押さえることができないのではない
か、というのが、私の論旨です。

> 経済的資源に還元した後では、前回【841】の対立軸(1)〜(4)
> のうち(3)だけが、広木さんにとっての射程になるのですが、誤解し
> ていたら御訂正ください(「還元」という言葉の用法にずれがあるよう
> なので)。

「還元」については、もういいですね。で、良く分からないの
ですが、「価値変換」の際の有効性が問題、ということでしょ
うか?

私が(漠然と)考えているのは、「リスク評価をきちんと行な
わなければならない」ということです。

たとえば、水崎さん(802)にあった例ですが、
> 前に大きな地震があったのは、300年も前のことやろ。今度地震があるのは、ま

> 300年後のことやろ。せやったら、しょうしょう基礎の手抜いたかてべっちょう

> らへんのんちゃう?
> そのかわり、安うしてーな。
>
> この大胆さ、ちまたに地震保険がはやっていた当時のことです。これが、関西の人

> 気質かと思いましたが、よく考えると、非常に理屈に叶っているようで、妙に感心

> てしまいました。

この場合、大きな地震が起きる確率は、経験則としてきちんと
計算することが出来ます。その確率を基にリスク評価を行なっ
ているわけですから、何の問題もないわけです(地震に関して
は)。

ところが、例えば砂浜の埋め立てのような事例に関しては、そ
の行為が環境にどのようなインパクトをもたらすか、に関して
は参考にする事例がないわけですから、単純にリスクを求める
ことができない。その時にリスクを「多め」に見積もるか「少
なめ」に見積もるか。

困ったことに、当事者は、多分低めに見積もってしまうのでは
ないかと思います。例としてはよくないかもしれませんが、こ
の間の津久井川のキャンプの人が流された事件。周囲では、雨
が降ってダムが放水したら、河川敷は大水回しになるのは充分
に承知していたわけですが、当事者はそんなこと経験したこと
がないですから、想像もつかないのですよね。想像つかないこ
とに対してどうリスクを評価するか、そこで彼らはたいへんに
低く見積もってしまい、周りの警告も聞かなかったわけです。

保険会社の人がいたら、多分そんなことはしなかっただろうと
思うのですが。で、後藤さんは、このような「リスクの不用意
な過小評価」を恐れているのでしょうか?

ところで:

「1999年9月9日」、全然関係ないだろうと思っていたんです
けど、なんと、メーラーがおかしくなって、メールの整理を今
まで「降順」に行なっていたのが、いきなり「昇順」になっちゃっ
て。プレファレンスを捨てたら元通りになりましたけど、日付
けが原因だったのか?

....これも「リスクの過小評価」の例でしょうか(^^;)。み
なさん、2YK、気をつけましょうね。

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広木眞達(HIROKI, Masato)
国際基督教大学生物学教室加藤研究室
〒181-8585 三鷹市大沢3-10-2
TEL 0422-33-3269 (加藤研究室)
email address:hiroki@icu.ac.jp.
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