こんにちは、相川さん 識@です。
> 「一万年の旅路」(ポーラ・アンダーウッド 翔泳社 税別¥2500 1998年)
> "The Walking People" (Paula Underwood 1993)
面白そうな本ですね。
> 著者が伝えられたとおりのことを書いているのか、
> その伝えられてきた内容がすべて真実なのか、
> という保証はありません。
とはいえ、伝承にはあちこちに真実が潜んでいると申しますから----。
未だ読んでいないのに、その語り部の「語り」をとやかくいうのも気がひけます
が------。
> 旅路ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
> うっそうとした樹林地帯で暮らしていたが、乾燥してきたため、
> 北上し、地中海かカスピ海の東岸に移り住む。
> 約2万年前、そこを離れ、イラン北方、ヒマラヤ北側などを通り、
> 約1万5000年前、アジア大陸東岸(朝鮮半島辺り?)に辿り着く。
-----中略-------
> 出会った部族ーーーーーーーーーーーーーーーー
> (ベーリング陸橋を目指すことを決めた際、既に、彼ら(イロコイ族の祖先)
> より前に陸橋を渡っていった者がいたことを知っていたらしい。)
>
> ユーラシア大陸でも北米大陸でも、色々な部族と出会っている。
> 彼らより背の高い部族はいなかったらしい。顔つきなども様々。
> 次項の部族以外は、アジアから来たのかどうか不明。
------以下略-------
それにしても、10万年以上も前のホモ・サピエンスの”出アフリカ”のことまで
遡っているようにも受け取れるとは、すごい伝承ですね。
数波にわたるモンゴロイドの移住を語り伝えているのですね。
約2万年前中近東を出発した部族だというのは、自分たちは鼻ぺちゃのモンゴロイド
ではなく、コーカソイド系だと言いたいのでしょうか。でも、形態的にも遺伝子レベ
ルでもその他のアメリカ先住民と特に違うわけではないようです。
フェイガン著、河合信和訳「アメリカの起源」、どうぶつ社、3880円(Brian M.
Fagan: The Great Journey; The Peopling of Ancient America, 1987) も知識欲を
満たしてくれる本でした。
著者はカリフォルニア大学の人類学教授だそうです。
shisuan@msf.biglobe.ne.jp
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