葛貫です。
Nagamitsuさんの説明を拝見して、やっと「共有地の悲劇」にピントがあいました。
「共有地の悲劇」は、漁業の世界で、大きな問題になっておりました。
サザエやアワビ等の資源について、地元の水産試験場や漁協では、資源管理型漁業を
目指して、投資して種苗を育て、環境を整備し、放流し、産卵時期を避けて漁獲するよう
にしたり、漁獲時の大きさを規制したり、休漁期や保護水面を設定したり、種々の管理
方策をとっている。でも、密猟者が後を絶たないそうです。
マダイ等でも、地元の漁協では漁獲する網の目合いを調整したり、幼魚を再放流したり
して資源管理を図っているのですが、遊漁者は、おかまいなしにとって行ってしまうようです。
そう言えば、今年の夏、場所は忘れてしまいましたが、プレジャーボートでやってきて、漁業
権を無視して、勝手に潮干狩りをして行ってしまう人がいることが問題になり、ニュースで報
道されていました。
先日、家族でマス釣りに行った時、釣りの許可書をもらうために、お金を払った時、子供
達は「川の近くに住んでいるってだけで、ここの人達は、お金をもらえるわけ?」と言って
おりました。1匹1500円についてしまったマスに気をとられ、この人達は、資源維持のた
めに投資し、努力しているのだと説明することは、すっかり忘れておりました。
川や海、山等の生物資源は、天然のもの、誰のものでもないと思いがちですが、
維持管理するために投資されていたり、人手がかかっている場合が多いのですね。
つい、うっかり、何の罪悪感を持たずに、自分が「ぶんどる」側にまわってしまっている
ことも、あり得るんですね。
#昨日は「ぶんどる」なんて、アリババと40人の盗賊じゃあるまいし・・・と、思っておりました。
Y.Kuzunuki<kuzuny@geocities.co.jp>
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