[BlueSky: 69] Re:環境にお金を出さない国


[From] suka@nacri.pref.nagano.jp (SUKA, Takeshi) [Date] Mon, 12 Jul 1999 19:07:12 +0900

石谷さん

須賀です。

石谷さん:
> 我々は実は環境のことについて,知っているようで実は余りにも
> 何にも知らない。また知ろうとすることをある程度放棄しちゃっ
> てるんではなかろうか。そう思うんです。

そうですよね。それに、なんというか、環境について意見をいうひとたち
が、あまりにもおたがいのことをよく知らない、という気がします。現実
の社会のしくみは、流通システムをはじめとして、とても複雑になってい
るのに、それについての情報や意見のやりとりがまったくついていってい
ないのではないでしょうか。インターネットをつかったこういう対話の場
が、それをおぎなうことができればと望んでいます。それで、こういう場
で自然にできあがっていくひととひととのつながりが、どんな新しいもの
をうみだすきっかけになるのかにも、わたしは期待しています。

石谷さん:
>  今,私は環境アセスメントを行う仕事をしているんですが,今ま
> でのアセスの報告書では,「関係住民」からしか意見書を出すこと
> しかできませんでした。でも,今後の国のアセスなり,県レベル
> でのアセスは,「国民」から意見を言えるとなっています。つま
> り,国民であれば日本中どこに住んでいても,どこの場所の意見書
> でも出せるのです。
>  でも,ちょっと待ってください。アセスというのは,意見を言う
> 場ですけれども,何でもかんでも言えばいいというわけではないと
> 思います。
>  意見を言うためには,自ら勉強しなくてはなりません。何故なら,
> 意見書の中には,余りにも身勝手すぎる意見が多すぎる現実がある
> からです。自分の立場や生活態度を省みない,あるいは傍若無人な
> 意見の何と多いことか!自分さえよければいい式の意見の何と多い
> ことでしょうか?そう言うものが,過剰反応となり,例えば所沢の
> 野菜騒動になったりするのだと思います。
>  自分の意見を言うということは,自分の意見に責任を持つという
> ことだと思います。いい加減な情報に踊らされながら,ヒステリック
> に発言している人を見るとなんだか,自分がそうゆう人みたいで切
> なくなります。

わたしも、アセスの報告書で、地元住民の賛成・反対の意見をそのまま
のせたものをみたことがあります。法律の施行以前のものですが。それ
をみると賛成派・反対派がお互いに相手のことを人間ではないかのよう
にののしりあっていて、衝撃をうけました。

そのことはともかく、今度のアセス法を有効に活用するためには、ばら
ばらに好き勝手なことをいっていたのではだめで、住民だけでなく、
アセスの調査項目に該当するようなさまざまな分野の専門家や、法律、
行政などの専門家がチームを組んで、住民・市民と協力して意見を
まとめていくようなやりかたが必要になってくると思います。そういう
体勢が今の日本でどのくらいあるでしょうか。わたしはこのメーリング
リストに、こういう問題に関心をもつNGOのひとたちにもはいっていた
だきたいと思っています。

石谷さん:
>  でも, 「このメールは,資源保護のため紙を使用しておりませ
> ん。」にコメントがついて来るとは思いませんでした。有難うご
> ざいます。勿論資源としての紙と電気をふんだんに使うパソコンと
> どちらが地球にやさしいかなんて私には判りません。

わたしも、どっちがいいかはわかりませんが、環境問題を考えるうえで
情報の広範なやりとりがものすごく重要なのは確かだと思っています。

Takeshi SUKA
Nagano Nature Conservation Research Institute (NACRI)
E-mail: suka@nacri.pref.nagano.jp



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