[BlueSky: 687] Re:675 :共有地の悲劇そのいち


[From] "Y.Kuzunuki" [Date] Tue, 31 Aug 1999 18:49:14 +0900

広木さん、こんにちは、葛貫です。

>抗菌グッズが環境に対して大きな影響が有るとは私には思えません。あんなもの効く
>んですか?まあ、資源の浪費ではありますが。


抗菌グッズが効く、効かないというより、自分に噛みついたものは、振り払い、蹴飛ばし、
徹底的にやっつけてしまおう、ついでにその仲間と思われるものも、叩いてしまおう、
という姿勢に疑問を感じました。

>風邪に対する抗生物質処方は、薬価差益の問題と、医師、患者双方の無知によるもの
>でしょう。

薬価差益の問題が大きいのでしょう。

>リスク回避の理屈ですね。短期的なリスクと長期的なリスクのどちらが重要か。残念
>ながら、人は放っておいたら長期的なリスクに対して適切な対応を取るとは私には思
>えません。


私も、放って置いたら、長期的なリスクに対して適切な対応を取るとは思えません。
ですから、これから、長期的なリスク、短期的なリスクについて考え、意識的に、
望ましい方を選択してみませんか、という提案です。

>歴史って、単なる時間の流れですよね。それって進歩するのでしょうか?

目先のことを追って、過去の事例に学ぼうとしなければ、そうですよね。
「進歩」の定義も、好みによりますし。
私は、同じ過ちを何度も繰り返すことを,「愚か」と言うのだと思ってきました。


多くの人が車を利用している(自分は運転しなくても、車を使って流通している
物を買っている)のだから、車による大気汚染は、誰の責任ともいえない
「公害だ」ということになるのだと思います。
今、問題になっている難分解性物質も、需要があったから作ったんだ、
皆、生活のどこかで直接的、間接的に利用しているのではないか、と言われると、
「公害」になってしまいます。利用する側・提供する側が、同様に無知であったため
に生じたなら、あるいは、両者とも危険を承知し、合意の上で、利用しているのなら、
公害と言えるのだと思います。
でも、もし、提供する側が、多少でもその製品に関して危険性を察知していており、
それを、敢えて言いもしないという、態度をとっていたなら、利用する側に
負わされるいわれのない苦痛を与えたことになり、それは、公害ではなく、一種の
犯罪なのだと思います。

今、原子力発電も、遺伝子組み替えも、他の種々の技術もメリットとデメリット・リスクが
明示され、利用する側に選択権が与えられているとは感じられません。
気付かないうちに、取り返しのつかない状況に追いやられても、デメリット・リスクの
明示を要求し、選択権を行使しなかった利用者が馬鹿だったということになってしまう
のでしょう。で、広木さんの仰しゃる短期的なリスクしか見ないものが、一時的に良い
思いをする。もし、子孫を残さないとしたら、それで十分なのかもしれない。

#子供の有無・人数、孫の有無・人数などによって、リスク評価の対象となる期間を
#調べてみたら面白いかもしれません。

>あと、「責任を取る」とは、どういうことでしょう?

責任は、取り切れないと思います。
本当に無知が故だったら仕方がないですが、パワーゲームやマネーゲームのあおりで、
知らぬ間にサイクルの中に組み込まれ、負わされるいわれのないリスクを負わされて
いるとしたら、腹立たしい限りです。

既知の知見を総動員し、リスク・アセスメントを行い、メリット・デメリットを公表する。
代替案も提示し、利用する側もそれなりの知識を持って、選択権を行使する、
そのような体制ができたら、と思います。

Y.Kuzunuki<kuzuny@geocities.co.jp>




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