[BlueSky: 673] Re:666 昆虫標本のこと


[From] "Sagawa Hiroyuki" [Date] Tue, 31 Aug 1999 01:54:28 +0900

MLの皆さん、河野さん、こんばんは佐川です。

私は、「昆虫採集」や「昆虫の標本」を否定するものではありません。
むしろ「昆虫採集」や「昆虫の標本」を擁護するものです。

確かにあのメールでは、言葉が足りなかったり、説明が不十分で
読みにくい文章になってしまっていて、誤解されても仕方がないかも
しれません。

まず私が、「昆虫の標本」ということでイメージしていたのは、小学生の
夏休みの自由研究のことです。ちょうど時期的にも夏休みのシーズン
でしたので。
小学生の宿題として「死体標本」は、自然や環境を理解するための
一つの方法としてそれなりの意義があるのではないかと私は考えてい
たのです。(もちろん私のオリジナルではなく雑誌で読んだ記事の
受け売りですが。)

私は、河野さんの主張される「昆虫標本の定義」や「昆虫標本の社会的位置」につい
ては
特に異論はありません。

「学術的な価値」に重心を置くのならば、それはそれで理解できるのですが、それだ
けでは
何か物足りないのです。

> 4)アマチュア研究者の価値と標本
>  近年,都道府県単位で,昆虫の目録が作成されています。昆虫の目録は,その地

> に棲息する昆虫を記述したものとして,環境評価の面からも利用価値が高いものと

> えられます。この昆虫の目録は,その多くがアマチュア研究者がボランティアとし

> 参加し作成されたものです。目の前にいる虫の名前を知ることが困難であること
は,
> その作業を始めたらすぐに理解できると思います。目録作成に関わるその困難な作

> は,アマチュア研究者のボランティアによって完成されました。この作業には,標

> は欠かせません(その意味については『昆虫採集学』等の書物をご覧下さい)。標

> 作りは始めは誰もが初心者です。その入り口を閉ざすこと(標本作りを否定するこ
と)
> は,環境評価のための技術者を失うという点で,危惧されるべきものだと思いま
す。

私は、その入口をもっと広くしてほしいし、いろんな所につくってほしいのです。
好奇心が旺盛な子どもや、高等教育は受けてはいないが環境問題に関心がある
(例えば私のような)大人に対して、自然に対するより広いより深い理解が得られよ
うに
導いてくれる「標本」があっても良いはずです。

蛇足。秋の風物詩「鈴虫」はゴキブリに似ていると思うのは私だけでしょうか?


佐川弘之 moina@cocoa.ocn.ne.jp



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