[BlueSky:06513] Re: 生き物と の出会い


[From] "Y.Kuzunuki" [Date] Thu, 11 Aug 2005 19:00:13 +0900

こんにちは、葛貫です。

中澤さん wrote:
> 科学報道のガイドラインみたいなものはないんですかね。

そうですね。
新聞記事やテレビ番組は、出典を明示しないことで、嘘を書いて
いるわけではないけれど、必ずしも問題の全体像や焦点を明らかに
する説明の仕方をしているわけではないですよね。記事になって
おしまいではなく、記事は問題の入り口、糸口みたいなもので、キ
ーワードだけで絞っていくのはある程度予備知識がないと大変なの
で、論拠や問い合わせに応じてくれそうな機関を示してくれるとあ
りがたいなと思います。
最近、記事をブログ風にして、トラックバックを公開している新聞
社のサイトもあるようです。どのように活用されていくか、楽しみ
です。

> なるほど。生産額ベースなんて,妙な数字も出してるんですね。

生産額ベースを算出するようになった背景がうかがわれる記事があ
りました。

自給率目標は2本立て 農政基本計画原案 カロリーと金額
http://www.nishinippon.co.jp/media/news/news-today/20050225/morning_news029.html

*******
・・・前略
 現行の自給率目標は、カロリーベースで二〇一〇年度に45%と
設定。だが、現状は40%と横ばいで推移しており、最終案では
一五年度に45%と目標を先送りした。さらに、国産比率が高いも
ののカロリーが低いため、現行の自給率には反映されにくい野菜や
果物などの「生産活動を適切に評価する」として、一五年度に76
%(〇三年度実績70%)の金額ベースの目標も掲げた。

 自給率の「二本立て」で農産物の生産促進や消費拡大を目指す。
また、国内消費量に対し国内生産量でどの程度、賄えているか、
重量ベースで算定する品目別自給率目標も見直し、一五年度目標を、
コメ96%(同95%)▽豚肉73%(同53%)▽鶏肉75%
(同67%)▽牛乳・乳製品75%(同69%)▽鶏卵99%(同
96%)―などとした。

・・・中略・・・
■農政基本計画案の要旨

 農水省の審議会が、二十四日まとめた農政の新たな基本計画案の
要旨は次の通り。

 【基本的な方針】食の安全など消費者の視点を施策に反映、農家
や地域が主体性や創意工夫を発揮する。効果的・効率的な政策体系
とし、環境保全を重視する。

 【食料自給率目標】基本的には必要な熱量の半分以上を国内生産
することを目指す。実現可能な目標として、二〇〇三年度で40%
の熱量ベース自給率を一五年度に45%にする。新たに金額ベース
自給率目標を設け、〇三年度で70%の自給率を一五年度に76%
にする。

後略・・・
********


金額ベースの目標というのは、国産比率が高いもののカロリーが低
いため、現行の自給率には反映されにくい野菜や果物などの生産活
動を評価したり、農家や地域が主体性や創意工夫を発揮することに
より、カロリーベースより金額ベースの方が変動する可能性が大き
いので生産者の動機付けとして導入された、ということでしょうか。

> ミネラルとかビタミンとかになると,食品個々の違いが大きすぎるし,
> 調理方法や保存期間・条件によっても大きく変わるので,あまり計算の
> 意味がないかもしれません。

考えてみると、仰るとおりでした m(_ _)m 。
バランスや質の評価を食糧生産に反映するのは難しいでしょうか。

Fukushimaさん wrote:
> この自給率の値というものは、あくまでも有事に備えた政策本体を
> 評価するための象徴的な、目安的な指標として、尤もらしい程度ま
> でのものとして割り切って考えておくべきものなのでしょうかね?

食料自給率の値、その算出の仕方というのは、この国(都道府県別
でも出されているようですが、その場合は、各県)の第一次産業の
位置づけ、各種産業のデザインを考える上での基礎資料となるよう
なものなのかな、と思いました。


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