[BlueSky:06452] 虫虫・・・自分とは言い切れない自分


[From] "genngorou" [Date] Tue, 14 Jun 2005 00:28:30 +0900



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虫は虫なりに一つの考え
      ・・・自分とは言い切れない自分
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「心」というものを自分のコントロール下に置こうと考えて、
巧みにコントロールしようなどと考えてはいけない。「私」
などというものを、あまり強く「自分」だと思わぬ方がいい。

−−−

水面に浮かび上がるのをやめ、水面に向かう幾つもの
銀メタリックの泡を、私の脳は美しいと感じている。私の
息苦しさを無視して、私の脳は魅入ってしまっている。
これが、私の脳が初めて主導権を持った時のことだ。
この体験をしたとき、私は、私の脳が私の内にあるから
といって、けっして自分のものだとは言えないと知った。

−−

「ある事に私が感じ思う」ようなとき、、、
その時の、「ある事」は、もちろん私のものではなく、私に無
関係に起きる外部的な出来事。。。と、同様に、「私が感じる」
ということも、実は、その「感じ」が私を驚かせることからして、
私が故意に起こしたわけではない「私自身のことだとは、言い
切れないこと」。さらに、「私が思った」ことさえも、考えてみると、
「私が感じた」ことと同じように、私が意図的に敢(あ)えて思っ
たわけではないのだから、「私のこと」だとは言えない。

「感じ思う」ことは、私の中で起きていることなのに、全て私の
手を離れて、私の中で勝手に起きている。私は劇場の観客の
ように自分の中に沸き上がる「感じ」や「思い」を味わっている
存在でしかない。というか、「味わう」なんて、そんな悠長な状況
にないことのほうが多い。自らの感じや思いに接し、コントロール
不能になり、翻弄され、眠れぬ夜を過ごすこともある。

人は自分の中に起きることに、ほとんど自分のことだと思って
いるが、それらのほとんどが、「本当はまったく自分のことでは
ない」と言い切れるほど、勝手に沸き上がっている。

人という存在は、自らの中の自分とは言えない脳の感じや思い
を味わう存在なのに、人は、それらを自分の感じとか思いだと勘
違いして、それに愛着を持ったりしてもいる。ひどい場合は、それ
らに固執までもして、その固執から、また新たな感情を沸き上が
らせている。そして、果ては、その感じや思いを生みだした「出来
事」さえ、自分本来の出来事としてしまう。

−−
どうやら、私の、この脳(心)は、人類が、生物として、脈々と受け
継いできた進化の過程の産物であって、人類そのものの所有物
であって、けっして、間違っても、たった一代限りの存在でしかない
「私」という存在の固有の所有物などではない。

だから、「心」というものを自分のコントロール下に置こうと考え、コ
ントロールしようなどと考えてはいけない。そして、「わたし」などと
いうものも、あまり強く「自分」だと思わぬ方がいい。

こう考えれば、私という自分から比較対照的に生まれる「他者」など
というものも、あまり「自分とは違った別の存在」と決めつけないほう
がよいようだ。私たちの「感じ」とか「思い」などというものは、個人固
有のものではなく、人類の脳をもっているのもなら、だいたい大差な
いものだと考えた方がいい。

ただ、そんな風に考えられるか考えられないかによっては、人ごとに
固有の個性が生まれてしまうようだ。
集団的意識と個別意識の話になるかもしれないが、自らの中に勝手
に沸き上がる「感じ」や「思い」というものを強く自分特有のものである
と考える、その程度に、個性というものは委ねられていると言えるかも
しれない。端的に言えば・・・。
なぜなら、どうも、人間の脳というものはどうしようもないもので、自分
というものの感じや思いを独特のものだと思ってしまうと、それに応え
て、次々と独特な物事を誕生させるようなのだ。

更に言ってしまえば、人の個性は、自己同一性という、まるで宗教の
ような独特の考え方に促されて、思いこみの結果の産物のようなのだ。

−−−

・・・やたらと、、
個人的な主張や表現が出来る人を、私は「変」と感じるときが
多々ある。私にすれば、「私」などという存在は、元々は、私な
どというものから遠い所にあるものなので、「私」というものを強
く表現する人に接すると、「変」と感じてしまう。と、そんな、勝手に
私の中に沸き上がる「感じ」を、私は、味わって、どうしてだろう?
と考えてみた。

                       ゲンゴロウ。。。。







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