[BlueSky: 645] RE:622 Re:617 遺伝子組み替えと農薬


[From] "Noriaki Ikeda" [Date] Sat, 28 Aug 1999 01:12:32 +0200

中澤さん、皆さん、こんにちは。
フライブルク大学森林学部の池田です。

中澤さん:
>天才投資家と呼ばれるジム・ロジャーズが,恋人と二人,バイクで
>世界一周をして各国の状況を書いた本「21世紀<この国が買い,
>この国が売り>天才投資家の世界バイク紀行」(講談社文庫※)
>を最近読んで思ったのですが,計画経済として環境収容力にあった
>農業に補助金を出すようなやりかたでは確かにうまくいかない
>かもしれません。ロジャーズ氏が指摘する最大の問題点は,
>計画経済,産業保護的なやり方だと,国際競争力がなくなる
>こと以上に,生産者に向上心がなくなることだそうです。

>しかし,無農薬無肥料のコメが高く売れることで採算がとれて
>いるという現実データ([534], [543])がある以上,産業保護
>でなくて,消費者が自主的に高くてもいいものを選ぶようになれば
>(まあ,「いいもの」の定義は難しいですが),うまくいく可能性
>だってあります。いかに消費者の当事者意識を昂揚させるか,に
>かかっているのではないでしょうか。コンピュータでいうと,
>Microsoftみたいに特許で固めた巨大商品を大量宣伝して売る
>やり方は,使用者に参加意識がないことを前提として成功して
>いますが,Linuxがオープンソースでも有効にバグとりがされて
>改善が進んでいるのは,使用者が主体的に参加したからでしょう。
>食に関しても同じことがいえないでしょうか?

確かに補助金を出すだけでは、うまくいかないのではないかと思います。補助金に
加えて、なにか別の援助もおこなったほうがいいのではないでしょうか。

中澤さんが述べられているように、無農薬無肥料のコメを高くても買う消費者を増
やしていくこと、消費者と生産者の結びつきを強めていくことが、最大の援助では
ないかと思います。

そのためには、いろいろな方法があると思います。
例えば、1)マスコミをつかって宣伝する、2)市場など、生産者が直接消費者と
対面できる場を増やす、3)食の博覧会のようなイベントを開催する、4)学校や
病院、役所または企業などの食堂で有機農産物を使うようにする、などなど。
これらは、国や自治体だけでなくて市民団体や企業が積極的に協力していくことが
必要ではないかと思います。


池田憲昭

Noriaki Ikeda
Peterbergstr. 31
79117 Freiburg, Germany
tel/fax. 0761/4002053
email. ikeda@uni-freiburg.de


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