[BlueSky: 644] デビュー+ RE:612 Re:585 集団生物とことば


[From] "Yumiko Hayashi" [Date] Fri, 27 Aug 1999 16:43:26 +0900

みなさん、はじめまして。 林@ブラジル・サンパウロです。
ブラジル在住6年目です。
いつも楽しく皆さんの議論を読んでいます。


中澤さんのコメントされていた、イシの話ですが、以前、別の本の中でちらっと見
かけたことがあり、随分長い間気になっていたので今ここでこうやって、出版社名ま
で知ることができてとても嬉しく思っています。

ところで、現在ブラジルに住んでおり、当地のテレビのニュースやドキュメンタ
リーなどでブラジルの先住民族のインディオの現在の様子を垣間見ることが多々あり
ます。
インディオは元々ブラジル中どこにでもいたそうですが、今取材の対象となるのは
アマゾンに住んでいる人たちです。
日本では、「ああ、先住民族なんだな」という認識しかなかったのですが、こちらに
住むようになってからは、
「この人たちは一体どこから来たんだろう」
という素朴な疑問がわいてきました。(どうして、ここにいるんだろう、ではなく、
「どこから来たんだろう」としか思えないいろいろな理由があり)

というのは、
1)サンパウロ市内の地下鉄の駅名は、ポルトガル語(例えば、Brigadeiro Luis
Antonioというような)とインディオ語にその由来を持つ駅名があります。ex
Jabaquara のように、必ず子音と母音が交互に来るような言葉です(他、駅名ではな
いですが参考に Itapetininga、Boituva、Sorocaba、Piracicabaなどなど、、)。
黙って乗っていると、シンガポールの地下鉄を思い出します。私はマレー語はわかり
ませんが、あのような母音と子音が交互に来る、そういう音の構成になっている、と
素人の耳に聞こえます。

2)インディオは、どんぐり目に団子鼻が特徴。顔も丸い。
彼らは、相撲を思い起こさせるような男性の儀式をしたり、稲束を思い起こすような
何かの植物を束ねておいたりしているし、顔、身体に刺青をしています。

私が今まで聞いたのは、北米のインディアンはユーラシア大陸を出てベーリング海
峡を渡り北米にたどり着いたということですが、そうなると、アマゾンのインディオ
はどうなるんでしょう。北米から更に南下を続けて南米大陸にたどり着いたのでしょ
うか。それも徒歩で。
彼らの身体的特徴(顔)は、明らかに北米の彼らとは違うよ
うに見えます(北米のインディアンが細面、切れ長一重の顔立ちなのに対して、アマ
ゾンのインディオは丸顔、丸い目、丸い鼻。)

北米のインディアンとルーツを同じくするとすれば、環境(蒸し暑い、熱帯雨林)に
順応するために彼らの身体が変わっていった=東南アジアの蒸し暑い国の人々と似た
ような身体的特徴を持つ、ということになるのでしょうか。
と、同時に、蒸し暑い国の言葉は、母音と子音が交互に来る、とつとつとしたアク
セントの言葉になる、となるのでしょうか。(上に上げたインディオ語に起源を持つ
言葉は、アルファベットで表記されていますが、発音する時はポルトガル語のアクセ
ントの影響を受けて後ろから二番目の母音にアクセントが来る、即ちJabaquaraであ
れば、じゃばくあーら、となるのですが、元々のインディオの言葉は、このようなア
クセントがなく、とつとつとしているそうです)

全く素人考えで、ここに出すのをはばかられるんですが、アマゾンのインディオ
は、もともとここにいた人たちではなくて、どこかから来たんだろう、、と。
では、それはいったいどこから、どうやって、どうして、、、?

もし、北米から更に南下を続けてたどり着き、その膨大な時間の中でそれぞれの通
過地点の環境に順応しつづけて、身体的特徴が変化していったという説明になるので
しょうか。

それとも、コンチキ号がのように、太平洋を横断してやってきたのでしょう
か???

しかし、実際にここで暮らしてみて実感できましたが、南米大陸は「本当に」広く、
この広大な土地を徒歩で、その途中いつも食べ物を探し、道を切り分け、生活をしな
がら移動していく、その時間を考えると気が遠くなりそうです。

なんだか、こういう下らない疑問はどうかと思いましたが、もしかすると文化人類
生態学のカバーする領域ではないかと、、、。もし、参考になる本などあったら、ご
紹介いただけると嬉しいです。

また、過去ログの205(後藤さん)の、貧困についてなど、とても興味深く拝読し
ました。
ブラジルの絶対的貧困層、巨大な貧富の差、貧困とエコロジーについてもいろいろ
と意見交換、議論したいと思います。

* 研究者ではないので、表現が不明だったり稚拙かとおもいますが、随時ご指摘く
ださい。

それでは








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