[BlueSky:06372] Re: 在来種の中に混雑も。


[From] "Y. Kuzunuki" [Date] Sun, 23 Jan 2005 08:28:20 +0900

おはようございます、葛貫です。

小森谷さん wrote:

> 日本のイワナは各沢で種類が違うというほど多様性に富んでいましたが、現在絶滅し
> そうな種もいるようです。(ヤマトイワナはニッコウ系イワナの放流でほとんど見られなく
> なっているようです。)
> こういったものも取り上げられていくのでしょうか?
> 情報があったら教えて下さい。


地域個体群に関して、私がよく目にする研究は、
[BlueSky: 5660] Re:5659 気候変動と生物の絶滅
http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/mllogs/bluesky/5660.html
に上げてみました。

いわゆる「種」になると保全の対象になると思うのですが、株や
系統等について考えると、どの程度の遺伝子の差異まで保全の対象
とするのか、もう具体的に決まっているのでしょうか。
御存知の方、宜しくお願いしますm(_ _)m。


山口さんwrote:
> 日本や韓国、中国などで成熟して産卵場の海に向かう時に何を
> 手がかりにして場所を見つけるのか、ヨーロッパとアメリカのウナギ
> でも同様な問題があるはずですが、わかっていないのです。

一般公開日に海洋研究開発機構(当事は、海洋科学技術センター)
http://www.jamstec.go.jp/jamstec-j/index-j.html
の横浜、横須賀の施設見学に行き、調査船、潜水調査船、観測機器
等を見せていただき、実際、それを扱う方のお話を伺ったことがあ
ります。

解析済みの衛星画像等を見ると、データを集めるのって、そんなに
大変じゃないような気がしてしまうのですが、衛星画像から得られ
る情報は、まだそれほど多くなく、実際、その場に人が行って、採
水器を海底直上まで沈め、いろいろな深さの海水を順次とっていく
のには、1地点で数時間かかる。次の調査地点までの移動にも時間
が必要。「みらい」の南半球周航観測は半年がかり。

月に行く乗り物を作ることはできたけれど、地球の海の一番深いと
ころへ潜っていける乗り物は、まだ、つくれないとか。
採ってきたサンプルのDNA解析等は、かなり自動化されているよ
うですが、広く、深い海でサンプリングをしたり、観察をしたり、
ウナギの生態を研究するのは大変なことなのですね。

> 成魚になって再生産するまで
> 10年程度ですから、そろそろこれまでにたまった歪の結果がでる頃
> ではないかと見ています。

限られた調査能力・時間で、歪みをもたらした要因をとらえるには、
何を指標にすればいいのでしょう?


▲前の記事へ ▼次の記事へ △記事索引へ △青空MLトップへ

(注)この記事が最新である場合,上記「次の記事へ」はデッドリンクです。