[BlueSky:06354] ノロウイルス


[From] "Y. Kuzunuki" [Date] Tue, 18 Jan 2005 12:10:24 +0900

こんにちは、葛貫です。

リスクコミュニケーションからは、はずれてしまうのですが、

ゲンゴロウさんwrote:
> つまり、発生の認識のズレに、私たちが「弱い」ということが、言え
> るのではないでしょうか?

ノロウイルスや、それが引き起こす嘔吐や下痢の対策については、
『恐怖のノロウイルス対策「下痢止めを飲むな!」 』
http://www.yukan-fuji.com/archives/2005/01/post_1291.html
が、わかりやすかったです。
みだしのつけ方、本文の語調がスポーツ新聞的ですね(^^;。

産経新聞等は、ノロウイルスにより引き起こさる体調不良、現実的
な対応に対する記事というより、特別養護施設等で衛生管理が十分
になされているのかに焦点を当てた記事だったのではないかな、と
思います。原因が、インフルエンザウイルスでも、同じような記事
が書かれたのではないでしょうか。

> 「現象の存在論」的な話になりますが、はたして「発生」とは如何
> なることか?ということなのかもしれません。存在しているのに見
> えなかった為に、発生が見逃されていた時と、今、その存在が、
> 一般社会に認識されるようになった時とを、元々、それらが見えて
> いた専門家の目で見ては、一般社会でノロウイルスの存在につ
> いては変になるような気がします。

子どもたちが小さかった頃、この「お腹に来る風邪」(わが家では
ゲーピー風邪と呼んでいた(^^;)でよく一家で散々な目にあいま
した。赤ちゃん、幼児がいた頃は、水を飲ませても、すぐ吐くので、
怖かったし、洗濯も大変で、医者に連れていっても格別な対応をし
てくれるわけでもなし、病院で待っている間に、他の病気をもらっ
ちゃいそうで、嵐が通りすぎるのを待つという感じで、やり過ごし
てきました。1998年頃から原因ウイルス、感染経路等々が、マスコ
ミでよく取り上げられるようになり、今迄抜けていた、対処法がわ
かって、一安心したことを思い出します。

ウイルスとか病原菌が病気を引き起こす原因となるという認識がな
かった頃、漢方ではこういう風邪は身体の水の代謝が上手くいかな
い「水毒の証」として扱われ、患者の体力にあわせて、余分な水分
を吐かせたり、下したりする、処方が編み出されてきたたようです。
体調の不良さは確かにあり、それをいつもの振れ幅に戻せたら、そ
れは、それでいいわけですよね。試行錯誤大変だったと思うけれど。

薬等により、侵入者をやっつけるという考え方、侵入者に焦点を当
てるのではなく、身体をいつもの状態に持っていくよう、余分なも
のをだし、足りないものを補うというような考え方、いろいろあっ
て面白いですね。


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