[BlueSky:06288] Re: 06287 外来種問題


[From] "Y. Kuzunuki" [Date] Mon, 20 Dec 2004 10:43:09 +0900

こんにちは、葛貫です。

明日は、冬至ですね。
今年は、庭にあるユズの木が豊作だったので、明日の柚湯にと、
ご近所にお裾分けしてきたところです。
ちょっと、気になって調べたら、ユズも外来種なんですね。
中国長江上流が起源で、奈良〜飛鳥期に日本に渡来したそうです。
「繁殖は種蒔きか接ぎ木」とあったので、人の意図と関係なく種子
が散って分布が拡がることもあるのでしょうか。

外来種も、やってきて千年も経つと、すっかり文化に溶け込んでし
まうんですね。
冬至に柚湯に入るというのは、日本独自の風習なのでしょうか?
誰が思い付いたんだろう。

先月、木原生物学研究所を見学する機会に恵まれ、コムギの原種か
ら栽培種まで様々な標本をみてきました。
原種の穂のショボさに目が点になり、6倍体のみっちり実がついた
穂をみて、これまたびっくり。もともとヨーロッパや、中国、新大
陸、オーストラリアでは、栽培されていなかった穀物なんですね。
コムギという植物ひとつとってみても、他所に持ち込むことを禁止
したり、品種改良が行われなかったら、今の世界の人口、土地利用、
生活様式等、今とはずいぶん異なるものになっていただろうなと思
います。

移入種については、綺麗なものだけではなく、人の役に立つもの、
生産者の収入に直結するようなものは、環境省だけでは、判断を下
せないところもあるんでしょうね。

そういうものたちは、例えば人が滅んじゃって、手をかけられなく
なると、原種に近いものへと形質が拡散していったり、もともとそ
の土地にいる生物との競争に勝てず、いずれ消えていくということ
もあるのでしょうか。


> 在来種は徹底的に痛めつけられたあげく、その穴埋めに
> 外来種が持ち込まれ、資源破壊と環境破壊の輪が国際的
> に広がる構造を放置し続けているのがわが国の水産行政で
> あり、環境行政です。

[BlueSky: 4595]あたりで、休耕田を利用した上海ガニ養殖を話題
にしたことがありましたが、上海ガニの近縁の在来種モズクガニの
養殖という選択肢は浮んでこなかったのでしょうか。
両者の味は大分違うんですか?
「上海ガニ」というブランド(?)が大事なのでしょうか。


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