[BlueSky: 614] Re:607 自然の事,昆虫の事


[From] kitapp@elf.coara.or.jp (Katsumi) [Date] Thu, 26 Aug 1999 22:05:30 +0900

At 10:17 PM 99.8.26, HIROKI Masato wrote:
> 喜多 様、MLの皆様
>
> 広木@ICUです。このMLは非常に投稿数が多く、フォローするのがたいへんですね。
> 読むだけで精一杯。何か発言を、と思うのですが、なかなか。
>
> 喜多様の投稿、ちょっと来になりましたので、一言。
>
> > 私は自然の昆虫などを,自然の状態で見るのが好きだ。以前,私の大阪の知人で,
> 「
> > 良い物を見せて上げる」と言って,大きな箱を抱えきれない位持って来たのがいる。
> > 包を解くと,何と「昆虫の標本だ」
> > ,私は彼の精神を疑った(笑)。先日もある昆虫学者が「昆虫の標本造り」と言っ
> て
> > ,子供達に,昆虫の背中に針を指すのを教えていた。私には理解できなかった。彼
> 等
> > は「昆虫が飯より好きだから,針を指した昆虫を標本にしている」らしい。私は外
> 国
> > も数か国行ったが,たまたまかも知れないが,この「背中に針を指した昆虫標本」
> な
> > る物を見た事がない。これもテレビで見たが外国(ヨーロッパ)の博物館等では「
> そ
> > のままの形を机の引出形式の入れ物で保存している」のを見た。あの「昆虫を針で
> 指
> > して見える様にガラス張りの箱で保存」は外国から来た物か,それとも日本で考え
> ら
> > れた物なのか。もしかしたら,私でさえ嫌悪感を感じるのだから「西欧人」はあれ
> を
> > 「動物虐待」と思わないのだろうか。
>
> 「動物虐待」と思う人、結構いるのでは。でも皆さん、ちょっと待って下さい。
>
> 昆虫標本を針でさして保存するのは、標本の管理に重要なことです。死んだ虫を「そ
> のまま」の状態で保存すると不用意な衝撃ですぐに壊れてしまい、きちんとした管理
> が出来ません。
>
> 昆虫標本作成は、昆虫の系統分類を行なう上で必要不可欠なものです。同じような状
> 態で保存された標本でなければ、お互いに比較検討をすることも難しくなります。

こんにちわ,喜多です。生物を研究室で研究されている広木さんが,私のメールを気
になられたのは,当然でしょう。又,現在の保存方法として,「針でさす」保存法が
不可欠なのでしょう。しかし,私の様に「好きな昆虫なりを針で指して見せる」事が
余り好きでない人間がいても別に不思議はないと思うのですが。私は出来れば「背中
に針を指さない」で,「昆虫標本出来ないか」等を考えて頂くのも研究の一つになる
のではないかと思うのですが。大きな動物には「剥製」で残す(これは保存になって
いないのかも知れませんが,)方法があるのに,同じ針を指すにしても,昆虫の足の
先か何かに,判らなくさして,それこそ,くっついたらクレーンでも持ち上げる最近
の強力接着剤などで,止めるなんて事は無理なのでしょうかね。(今,ちょっと思い
ついただけ)。或いは何かの液の中に漬けるとか,或いは
研究室は頭の良い方々ばかりでしょうから,中空に浮かす等も可能なのでは(素人考
えですので)
>
> 「針で刺さない標本」というのは、まだ未整理の物ではないでしょうか?博物館には、
> 人手が足らなく未分類、未同定のまま保存されている標本が沢山あります。それをそ
> のまま公開することもあるでしょう。

多分そうでしょう,「引出し形式」の保存法を見た事は確かです。

> なぜ「標本」をつくるのか。その本質を分かって下さい。多くの場合、あくまでも、
> 「自然の多様性」の理解のために行なっているのです。
>
> ちなみに、私個人としては、昆虫採集/標本製作の趣味はありません。時々やります
> が。

私も毎日,蟻を踏みつけないか気をつけて歩いている訳ではありませんので,偉そう
な事は言えないのですが「別に背中に針を指さなくても何か他に方法はないのかいな
」と。こういう見方をする人もいても不思議はないとも思います。非常に誠実なReメ
ールありがとうございました。喜多かつみ

kita katsumi kitapp@elf.coara.or.jp
「創造学級KITA ORIGINA」「誰も聞いた事のないコスモムジカ」
URL http://www3.coara.or.jp/~kitapp  
「創造空間」&「蔵書」&「奇蹟」&「古葉書」「切手」(7,DEC,1998更新)





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