[BlueSky: 606] Re:602 事後評価


[From] "Y.Kuzunuki" [Date] Thu, 26 Aug 1999 12:15:54 +0900

葛貫@JICST抄録員です。


田辺さん:

>このようなことはここだけの問題でなく、全国的に
>起こっていることなのでしょうね。 >みなさん。


著作権がJICST(日本科学技術振興事業団情報部)にありますので、
内容を申し上げることはできないのですが、大阪空港や原子力発電所に
関しては、建設後の周辺の環境変化が継続的に調査されています。
私は水産分野の文献を読むことが多いのですが、大阪空港の建設により
集まってくる魚種が変わったり、原子力発電所の周辺では温排水の影響が
でたり、いろいろなことがあるようです。
(それを逆手にとって、漁業に利用しようとしている地域もあるようです。)
種々の分野、種々の立場から発表された論文や研究報告書が、
JICSTのウェッブサイトhttp://www.jst.go.jp/JICST/#helpdesk
から、キーワード検索できます。(残念ながら有料です。)

日本では、事前評価は大騒ぎされますが、調査項目の選定、調査方法等、
まだ、評価技術自体が発展途上の状態にあるように感じられます。
事後評価をきちんと行い、データを解析し、知見を蓄積し、それを事前評価
へフィードバックして行かなければならないのだと思います。

昨日の朝日新聞の夕刊に、有機スズの影響と考えられるアワビの生殖腺
異常が確認されたという記事がありました。同じ巻き貝のイボニシに関しては、
ずいぶん前から異常が確認されていたように記憶します。
各都道府県の水産試験場の中には、以前から底質や海水中の有機スズに
関してモニタリング調査をしているところがあります。
調査方法を統一する必要があるのかもしれませんが、使える既存のデータは
活用し、汚染が危惧される種を洗い出し、一刻も早く、手を打って欲しいと思います。
(拡散してしまった汚染物質を回収し、根本的な解決をもたらすことは、困難ですが・・・・・。)
せっかく作っているデータベース、有効に使ってほしいです。

Y.Kuzunuki <kuzuny@geocities.co.jp>


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