[BlueSky: 5878] Re:5877 農薬などの河川への流出について


[From] "Yamaguchi" [Date] Mon, 8 Mar 2004 13:58:40 +0900

葛貫さん、こんにちは、

> ネットで検索したら沿岸域ではないのですが、河川については、
> 「農薬汚染の水生生物に対する影響調査」
> http://www.nies.go.jp/kanko/news/data/09-02-99.html#14
> という研究がありました。
> この研究をなさった方は、下記の研究もなさっているようです。
> 「化学物質の生態影響評価のためのバイオモニタリング手法の開発
> に関する研究」
> http://www.nies.go.jp/whatsnew/1999/991119/sr29.html

この研究所の、この部門のリーダーがつい先ごろ集中講義で
来学され、意見交換をしました。河川の水生生物については
確かに環境省がようやく重たい腰をやや持ち上げて、へっぴりごし
ですが、現状把握に着手しています。ところが、海となると全く手が
出せない状況という認識です。その理由はいろいろありますが、
一番のネックは水産庁という存在です。

> 仔細はわからなくても、農薬が水生生物に及ぼす影響を軽減する
> ために、今、取り敢えずとれる方法としては、水田だったら施用後
> 1週から10 日間はかけ流しや落水をしない、休耕田等を利用して一
> 時的な流出を軽減する等が考えられているようです。
> 沿岸域では干潟がこの役割を担わされているということになるので
> しょうか。

水田の管理は比較的やりやすいでしょうね。畑地ではどうなるか、
雨が降ると溶出したものがパルスになって流れ出て水域を汚染
させるわけです。そもそも雨で肥料や農薬を流してしまうことは
農業にとっても大きな不利益であるはずです。

沿岸域に対する影響があるということが確かめられて、一般認識
になれば、少しは改善の方向に進むでしょう。

水産庁が直接的な漁業被害しか視野に入れないでいること、
例えば、環境負荷をかけるようなタイプの養殖なども野放しに
している現状も問題です。安定した持続的な養殖業が良い
環境に依存している(はずの)当たり前なことさえ後回しで、
とにかく「産業の保護育成」の至近目標で動いているのが
不満です。

山口


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