[BlueSky: 5877] Re:5872 農薬などの河川への流出について


[From] "Y.kuzunuki" [Date] Mon, 08 Mar 2004 13:02:47 +0900

山口さん、こんにちは、葛貫です。

> 皮肉なことに、オニヒトデの食害で壊滅的になっていたサンゴ群集が
> 赤土流出とリンクされてマスコミがあおりたて、その結果赤土条例が
> 誕生しました。

第一次産業より、観光産業に与える影響の方が、重く評価されるの
でしょうか。

> 最近の問題は
> ひき逃げ事件みたいなものではないか、つまり沿岸生物が
> 影響を受けるのは一過性であり、事件が起こっても犯人は現場に
> いないのでわからないという姿をしていると感じています。

・・・中略失礼・・・

> 現在のように、多種多様な化学物質が沿岸海域に放出されている
> 状態で、それらの相乗作用などもわかっていない時に、個々の物質
> の影響を実験室で簡単なテストだけで調べられた結果をもとに想像
> しても結局わからないままになるのではないかと思います。そこで
> 現場での生物群集の応答を詳しく観察することが大切でしょう。

> 専門家も含め、多くの
> 人々が過去の問題のイメージで化学物質の環境問題をとらえて
> いるようです。赤土のように目に見えるときはわかりやすいのですが
> じわじわと周囲の生物群集がおかしくなって行くような現象には
> なかなか関心が向けられません。

そうですね。
自分の周囲に、普段どのような生物がいるのか。
有害なものが出現したり、急増したりした場合は気付くけれど、
無害だったり、ちょっとだけ有益なものに関しては、あまり関心が
払われないように思われます。

ネットで検索したら沿岸域ではないのですが、河川については、
「農薬汚染の水生生物に対する影響調査」
http://www.nies.go.jp/kanko/news/data/09-02-99.html#14
という研究がありました。
この研究をなさった方は、下記の研究もなさっているようです。
「化学物質の生態影響評価のためのバイオモニタリング手法の開発
に関する研究」
http://www.nies.go.jp/whatsnew/1999/991119/sr29.html

両方とも1999年の報告の要約なので、河川については、今はもっと
バイオモニタリングに関する研究が進んでいるのではと思われます。
# 主婦の検索ツール・能力で辿れるのはここまででした(^^;。


仔細はわからなくても、農薬が水生生物に及ぼす影響を軽減する
ために、今、取り敢えずとれる方法としては、水田だったら施用後
1週から10 日間はかけ流しや落水をしない、休耕田等を利用して一
時的な流出を軽減する等が考えられているようです。
沿岸域では干潟がこの役割を担わされているということになるので
しょうか。



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