[BlueSky: 5552] Re:5550 人間らしさ=


[From] "Y.kuzunuki" [Date] Fri, 28 Nov 2003 10:48:44 +0900

横山さん、こんにちは、葛貫です。

> ははははは、目敏い、そして鋭いですね。

笑っていただけで、ホッとしました(^^)。

> > ほど必要でないのかもしれない。多様な視覚的イメージが脳裏にフ
> > ラッシュして、それに基づいて行為決定がなされることだって可能
> > だろう。(p.184)
>
> 人間は本当に「視覚的」にモノを考えているのだろうか?ましてや言語的に
> など考えるのだろうか?これも若い頃から抱き続けている疑問です。

私も、そう思います。

> 私個人の場合は少なくともそうでは無さそうです。もっと多次元的、疼きに
> 似た何かですね。だからしばしば暴言を吐いたり、やんちゃをしてしまう。
> 将に狂ったサルですね。

その自覚があること自体すごいなぁと思います。それがある間は、
> それ以来、40に成ったら研究者を辞めようと決意したくらいです。
なんて、もったいないこと仰しゃらないで下さい(^^)。

> でも何故かそうやって社会が動いている様な気がしてしようがない。

表面的には、言語的に考えたり、視覚的イメージを脳裏にフラッシ
ュさせているように見えるかもしれない。でも、ある点を超えると、
基本的に活性汚泥の微生物と変わらないじゃん、と思える動きが垣
間見えてしまう。

折角、言葉を操ること、過去の事例を知ることができ、自身の身体
能力を超える技術を持っているのだから、ターニングポイントさえ
おさえられたら(おさえられる人が要所にいたら)、その先はどう
なるかはわからないけれど、「多次元的、疼きに似た何か」に焦れ
た群集を、少なくとも、前回とは違うパターンにもっていくことも
できるんじゃないか、と少し期待してしまいます。

> それはそうなんだけど、それをてめーの脳が出来ていると思い込んで
> いるのが養老先生のナイーブなところだと何となく思いますね。
> ま、直に会ってみるとそうでも無いと思うかも知れませんが。

養老さんは小説家ではありませんが、
「およそ語り手という者は自分の作品の解釈を提供すべきではない。
さもなくば、もろもろの解釈を生みだす機械たる小説を書いたりし
てはいけなかったのだ。(中略)とはいえ、無際限な読み方は、作
者が思いもしなかった意味効果をあぶりだすものである。作者が思
いもしなかったとは、どういう意味なのか。(中略)仕事が終れば、
完成したテクストとその読者達との間に対話が生じる(作者はそこ
から締め出され、いくつかの異なる解釈に作品は開かれている)。」
と言った作家がいるそうです。

養老さんは、御自身の作品が、読み手の力量によりどのように解釈
されるのか、ずっと以前から言っていらしたことが、何故、今、
マスメディアを通してブレイクしているのか、それが、どのような
解釈で流布されようとしているのか、じっと観ていらっしゃるよう
な気がします。それをネタに新しい本を書かれたりして(^^;。

> 自然は、人間は、そして本来都市さえもしなやかで、
> したたかなものじゃないでしょうか。単純さを好む人間にはそれが
> 見えて無いんじゃないでしょか。最近寝不足で妙に理屈っぽくなって
> るだけでしょうが。。。。

そう思います(^^)。
「狂ったサル」読んでみます。
ありがとうございました。



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