[BlueSky: 5512] 「針葉樹人工林」が悪いのではなくて、その「管理手入れ不適切」が問題


[From] Sawaguchi Yuji [Date] Sat, 01 Nov 2003 11:13:46 +0900

澤口@一升金です。

佐藤仁志さんの<004b01c39ed5$e198dc60$d1e11bdc@celeron450>から
>最近、別の自然系のメーリングリストで議論が堂々巡りをしているのを見ていて
>やっぱり、顔をあわさずに議論するのはよくないなー
顔を合わせるというのは、リスクもコストもかかりますから、最初から
同質の人が集まるようにバイアスがかかります。
議論が収束しやすいということではベターなのですが、ローカルな収束
に陥りやすいという欠点もあります。
MLで議論が堂々巡りしやすいのは、時間制約のある現場では誰もが嫌
う、うっとおしい、とか、じれったいというような、言い負かしだけを
目的とする物言いがそのまま持ち込まれているからですね。
MLはそもそもMLそれ自体としての行動の具現化という目的はありま
せんから、言い負かしたとか言い負かされたというところにこだわって
もしょうがないと思うのですが、ま、議論の価値観は本人にしか意味が
ないのかも知れません。

>現場で、じっくり観るのがいいよなー、と思い始めています
>答えは現場にある、っていうじゃないですか
それはそうですが、たいていの議論の対象は「現場を含むシステム全体」
ですので、「現場利益保護」とはちょっと要請がずれますね。
例えば、林業現場に一番詳しいのは、当然その地区の森林組合なのです
が、たいていの場合は経営的にも技術的にも破綻しかけています。
しかもどこの分岐点で議論をつくさなかったのが原因かも誰も分析して
いないわけですね。
現在の林業見直しを主導している専門家の人たちも、その昔は拡大造林
一筋で飯を食っていたわけです。
また、歴史的にも林業関係者は消費者に意識的に実態を隠し続けてきた
経緯があります。
苦しくなってから、「消費者が実態を知らないのがいかん」というのは
いささかどうかとも思えます。


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