[BlueSky: 5289] 「針葉樹人工林」が悪いのではなくて、その「管理手入れ不適切」が問題


[From] "佐藤仁志" [Date] Mon, 11 Aug 2003 19:20:01 +0900

弥富の佐藤仁志です、ご返事が遅れたのは
私なりに、回答をできないかと試みたのですが
やっぱり、浅学の私では役不足でした
そこで、恐縮でしたが
昨日、もう一度 只木良也先生にお願いしたところ
すぐにご返事をいただきました。

長くなって恐縮ですが、
林業を応援し、国土と地球環境を憂えるものとして
長文をお許しいただくことを
平身低頭、お願いいたします。

〜〜〜〜ここから転送〜〜〜〜〜〜〜 

まず、この源五郎さんは、「人工林はだめ」が固定した思い入れのため、何を言って
も理解してもらえそうにあ
りませんが、当方は、「広葉樹天然林はだめ」とか「針葉樹人工林万能」と言ってい
るのではありません。現実に普遍的となった「管理不行き届き」の人工林にも、わが
国の環境のために参加して貰う、そのためには管理手入れが必要、それには「人工林
はだめ」の誤解を解く必要がある、と言う考え方です。
>
>  私の前提は、「管理・世話されていない針葉樹林」を前提にし
> > ていて、「管理されない現状」をあきらめてしまい、そもそも針
> > 葉樹林自体が悪いのではないかと考え、針葉樹林とはどういうも
>> のなのだろうと考えていたようです。

この考え方・あきらめが、当方の考えとのくいちがいの根源。もう取り返しのつかな
いところもあれば、真だ間に合うところある、どうすれば良くなるのだろうか、と考
えるのが普通ではないでしょうか。 

> >  簡単に言ってしまえば、金が転がり込めば、だれでも「管理
>> ・維持・手入れ」をするし、そうであれば、人工針葉樹林であ
> > ろうと・・・

林業でペイすれば問題なし。ペイしなくても森林の維持して環境を守るのは所有者の
責務。

>  私が問題視するのは、金が入らなくなったら、簡単に放置さ
> > れるに決まっている低地の針葉樹林を問題にしているような気
>> がします。。。

「低地の針葉樹林」意味不明。

> > 私は、現在の、金にならないと放置されやすい人工針葉樹林を
>> 考え、「管理しないと大変なことになる針葉樹林はまずいんじ
>> ゃないの」という意味で、「針葉樹がまずい」と考えてますが、
>> 教授は「管理すれば針葉樹でも大丈夫!」ということの様です。
>> 現在、管理されていないから土砂流出などの問題が起きている
>> 時に、管理すれば大丈夫とは、私にすると、「なんだ?!」と
>> なります。現在管理されていないから、「管理すればいい!」
>> などという悠長な意見が交わされているのではないでしょうか。

昭和30-40年代の大造林(拡大造林)時代、造林地は将来ずっと「適切に管理」される
ことが前提でした。それが高度成長時代の流れで、山村労働力不足、国内林業低迷。
「管理されないまま」に置かれました。それを今からでも修復しようと言うのが、現
代の考え方です。先輩たちが生んだ森林を、現代人が育てるのです。

> > 私としては、「なかなか管理されないような針葉樹植林は不適
> > 切」と言いたいです。つまり「そりゃー管理するならいいです
>> よ!」と、考えられなくもないです。しかし、それは並大抵の
>> ことではないのではないでしょうか。
>>  並大抵ではないということは、金がかかるということです。
>> 全国の山にある人工樹林はかなりの面積に登るようです。それ
>> をボランティアで手入れするなど無理だと思います。行く行く
>> は国税金で業者が雇われ、人工樹林が存在する限り、未来永劫、
>> 税金が投入される。税金とは何か!の問題にも発展しそうです。
>> もともと育った広葉樹の自然林に近い状態に戻せば、山はそれ
>> ほど手を加えなくても、”然るべくして自らある”ようになる
>> のではないでしょうか。

では、どうすればいいのか。1000万ha の人工林を 広葉樹天然林にすぐ切り替えよと
おっしゃるのか? それにはより多額の税金をつぎ込むことになり、これだけの面積を
一斉に切り替える訳にもいきません。また、未来永劫人工林なんてことは、誰も言っ
た人はなく、現在批判の対象である「植え過ぎ」「モノカルチャーの弊害」を是正す
るように動いています。森林のことですから、急激な変化は避けねばなりません。徐
々に時間をかけて広葉樹林化する計画は全国で進んでいます。なにも間伐や枝打ちだ
けが「管理」ではないのです。森林管理とは「森林健全化の手段」すべてです。
しかし、いずれにせよ、目下もっとも急いで必要なのは大多数の人工林の間伐による
健全化です。これは広葉樹林化するにも、まず必要なことです。広葉樹林に戻せば自
然になるとおっしゃいますが、それにはそれで手を加えることが必要です。

>  水源かん養能力に優れた森林とは、どんなものでしょうか。森林の水源かん養
>能力
>> > は、要するに土壌の水浸透能力に基づきますから、簡単にいえば、団粒構造が

>達し
>> > た林、正常に落葉があり、その分解がスムーズな、したがって、植物現存量大

>く、
>> > 低木層も発達し、土壌動物・微生物も豊富な林ということになります。それ
じゃ
>落葉
>> > が分解しやすく団粒構造化も速い広葉樹林、と決めてしまうのが一般です。間

>いで
>> > はないのですが、その一方で、スギなどの針葉樹人工林の能力はゼロのごとく

>短絡
> > > 的に結論されがちなのは危険なことです。
>>
> >  ここで、突然、土壌の話が出てきますが、大切な保水能力
>> である、落ち葉はどうなっているのでしょうか。土壌の上に
>> 積み重なった落ち葉の保水能力の比較はどうなっているので
>> しょうか。。
>> 我が家の庭に、桜の落ち葉を多量に撒いたことがあります。
>> すると、かなり散水しても、その下の地面に水は通らず、
>> 木を枯らせた経験があります。その経験からですが、落ち
>> 葉の保水能力は大変なものがあると推測します。針葉樹の
> > 枯葉は保水力はないように思いますが・・・。
>> というより、浮いて流れてしまうように思います。この落
>> ち葉の差は、重要なことだと思います。

落ち葉は土に接した方から、徐々に腐って土に混ざり、隙間の多い、水をよく浸透さ
せる土壌を生成して行きます。落葉自体の保水量も勿論あるでしょうが、土壌中の保
水量の方が圧倒的に多いのが普通です。落ちてくる水のクッションになること、一時
的に水を保留して徐々に土にしみこませていくのは、落葉層の効果です。
 お庭のサクラの落ち葉は、落ち葉自体のせいよりも、たまたま不透水の層を作る菌
類か何かの発達があったのではないでしょうか。マツ林では時々見られます。ヒノキ
の落葉は、細かくなりやすく水に流されやすいのが困りものです。混みすぎになる前
に、間伐して林内に光を入れ、下層植生の発生を促し、地表に障害物を作って水の流
速を弱め、落葉の流れるのを防ぐ手があります。人工林最大面積のスギの落葉はそん
なに流れません。

> > 次に、人工樹林の土壌の保水能力です。それはゼロと短絡
>> 的に考えがちと言われますが、それをゼロとは、私は考え
>> ていないです。(ないことを例に出す手法は、論理的では
>> ないような・・・)針葉樹の生息する土壌にそれなりに保
>> 水力はあると思いますが、ゼロとは言わないですが、広葉
>> 樹林には劣るのではないでしょうか。そして、現在の人工
>> 樹林は、もともとは自然広葉樹林地域だったのではないで
>> しょうか。

世の中には人工林保水力を「ゼロのごとく」(本文通り)に短絡する人が沢山いるの
で、困るのです。一般的には、広葉樹林>人工林です。 これは、そもそもが広葉樹林
は好立地であることが大きな理由、土壌生成速度も速いことも理由に加えて良いでし
ょう。ただし、十分年を経た人工林では、広葉樹天然林とそんなに見劣りはしませ
ん。広葉樹天然林跡に造林した人工林は沢山あります。しかし、この場合、広葉樹林
皆伐--土壌流亡--造林、の経過をたどっているものが殆どです。

> > ただ、そのこと以前に、落ち葉?が流れるのではと考え、
> > 土壌がむき出しになるような気がします。高い山には自然
>> 林として針葉樹が生息していますが、その傾斜地は、岩で
>> ごつごつでした。
>>  それでも高い山には、雨が多量に降らないと思いますし、
>> 崩れても、直接、民家などを押しつぶさないと思います。
>> ただ、貯水ダムが無い場合は、大変なことになるとは思い
>> ます。
>> 多量の雨を長く降らす雨雲は低いと思いますので、人工樹
>> 林が植えられている地域こそが、岩でごつごつになる状況
>> に向ってしまうのではないでしょうか。。

高い山というのは亜高山帯のことでしょうか。それならば、植物分布的にシラビソ、
トウヒ、コメツガなどの針葉樹林帯です。これらの殆どは天然林です。また、標高が
低くても岩でごつごつした立地は、土壌が発達せず、土地のリッチなところを好む広
葉樹はなかなか入ってこられませんから、針葉樹(マツはその典型)になっている例は
多いのです。この段後半、主旨不明。

> > なぜなら、針葉樹の落葉も、速度は多少遅くとも分解するのは当然だからで
す。
>ある
>> > 程度の時間を経た、適切に保育手入れされてきた壮齢期以上の人工林ならば、

>源か
>> > ん養能力も十分といえます。天竜川の金原明善の例のように、過去の水源林造

>に使
>> > われたのはほとんど針葉樹(スギ)で、それで充分目的を達してきました。
>>
>> ここで、落ち葉が出てきました。(論理展開で、落ち葉が必
>> 要になると取り上げるのは、ちょっと。。)

本文では、土壌から落ち葉(それを作るものとして)とつづいていますが。( )内の
意味は??

> > 針葉樹も分解するのは、もちろん当然ですが、その当然のこ
>> との裏に隠れてしまいそうなことが別にあるようです。量は
>> どうなのでしょうか?落ち葉の量は!
>>
>> 落葉広葉樹の落葉の量と、針葉樹の落葉?の量とでは、その
> > 差は大きいような気がします。街の樹木の下で、それは歴然
>> とすると思いますが。。。秋の「落ち葉はき」は、それはそ
>> れは大変です。後から後から降ってきます。
>> 今度は、量が消えてしまったようですが、その量の差は、と
>> ても重要なことではないでしょうか。。
> > (この量については他の植物の専門家に聞きたいところです。。)

他の植物の専門家ではなくて申し訳ないが、当方が専門家として答えて良いでしょう
か。  答、わが国のような緯度の所の森林では、暖温帯〜冷温帯〜亜寒帯、針葉樹
林、広葉樹林、常緑樹林、落葉樹林の違いはなく、落葉量は、絶乾重量で 3トン
/ha です。ついでながら、毎年の新生葉量もおなじ絶乾重量で 3トン/haです。勿
論、多数の資料の平均値としてです。   

> >>  針葉樹人工林、造ったからには正常に育てることに全力を尽くさねばなりま

>ん。
>> > 森林面積の4割強、国土面積の3割弱までに拡大した人工林にも、自然環境保全

>参加
> > > してもらわないと、森林を基調とするわが国の自然環境は崩壊してしまいま
す。
>>
>> 人工林、植えてしまえば、自然林!ってわけですね。
>> 使いたいときは人工林で、使わなくなったら自然林。。
>> 使えるときは所有権があり、使えなくなると所有権は皆の者。
>> その考え方、なんか変な気がしますね。。私には。
>>
>> もしかすると、国が国策として財閥系企業と共に植えた人工林は、
>> 不用になると自然林と呼ばれ、その保全費用は自然保護勘定という
>> 国税になるという具合なのでしょうか。銀行と同じ。

人が植えたからには、いつまでも人工林です。気になってきたのですが、貴殿の「人
工林」「自然林」の定義は何でしょうか。もしかして、「木材用途が人工林」 なら
誤りです。そんなことはないとは思うのですが、ここの記載を読むとそんな気がした
もので。明治神宮の広葉樹一杯の森も、人工林なのですから。
> >
>> > これまた 弥富の佐藤さんの「どうやって説明していいのか途方にくれてい

>す」
>> > の「虫は虫なりに一つの考え・・・・土石流災害に思う」は、ちょっと思い入

>が大
>> > きすぎるようです。
>>
>> アハハ!参りました。。先に言われてました。
>>
>> > 【日本の針葉樹林】は、広葉樹と針葉樹を逆にとらえているみたい。一般に、

>地を
>> > 選ぶのは広葉樹で、土地が悪いところでも根を張って生育できるのが針葉樹。

>葉樹
>> > 人工林で、根張りが悪いのは、手入れ不足の競争激化のため、樹木間の競争の

>響
>> > は、地上部よりも地下部に激しく現れます。
>>
>>  「悪い土地でも根を張る針葉樹」は、確かにそのようです。
>> しかし、手入れ不足(枝切り、間伐)のことは、今現在、行われ
>> ていないことなので、出来ない現在の状況で考えないとまずいと
>> 思います。「手入れし、間伐すれば大丈夫」とは、、土砂災害が
>> 起きているから砂防ダムを作ってきた時代が、もうとっくに過ぎ
>> た後の話ではないような気がします。
>>
>>  上記のお話を信じたとして、針葉樹は背丈がかなり高くなるの
>> で、倒れやすいのではないでしょうか。それも将棋倒しに。
>>  生育と、物理的に重力でぶっ倒れるということとは別なことだ
>> と思います。そして、土砂災害は、針葉樹の生育力に関係してい
>> るのではなく、その背丈の高さが物理的に問題のように感じます
>> が。。。
>>
>> 言い換えるなら、現実の問題として考えた場合、
>> 間伐、枝打ち、下草刈りが出来ないのに、それさえすれば、
>> 針葉樹でも大丈夫は、それが出来ない現在、かなりまずい
>> 樹木と考えた方が妥当なような気がします。。。

だから、その健全化が必要だとは考えられませんか。現実にその能力不足が健在化し
ている現状をどうしょうとおっしゃるのでしょうか。針葉樹人工林はだめだから、広
葉樹にすぐ替えてしまえなのでしょうか。私はまず、人工林の能力回復が早道と思い
ます。広葉樹林に切り替えるのも大変な事業、そして広葉樹林というども、その後の
手入れ管理が必要になります。ほっておけば、針葉樹の二の舞も考えられるのです。
> >
>> > 【針葉樹と広葉樹と雨】も逆。書いてあることは人間の感覚(錯覚)で、実は、

>葉樹
>> > 林の方が土地面積あたりの葉量・葉面積が大きくて雨もよく遮断します。
>>
>> このお話は、何処の針葉樹を例にしているのでしょうか。
>> 間伐し、枝打ちし、木の上部に葉がポヤポヤと付いている
>> 管理された針葉樹林なのでしょうか。それともカナダの樹
>> 林なのでしょうか。。。その変が気になります。
>>
>>  上記の話は間伐がされていない状況、つまり、低地の多
>> 雨地域では、最悪の状況での話ではないでしょうか。もし、
>> 最悪の状況であるとするなら、なんかおかしいことになる
>> と私は思います。
>> データサンプルはその木が植えられる地域でのデータでな
>> いとまずいのではないでしょうか。
>> 間伐をすると木の保水力はなくなり、間伐をしないと木は
>> 倒れるのに。。。

この段落、後半は主旨不明ですので、針葉樹林と広葉樹林の葉の量について、一般論
を記します。
前述の落葉・新生葉量の話に戻りますが、「針葉樹林、広葉樹林、常緑樹林、落葉樹
林の違いはなく、落葉量は、絶乾重量で 3トン/ha 。ついでながら、毎年の新生葉
量もおなじ絶乾重量で 3トン/ha」でした。森林の持つ葉量は、この3トン/ha X 葉
の寿命(今年出た葉が枝に何年ついているか) で決まります。例えば、葉の寿命1年
(未満)の落葉樹林では3x1=3トン、寿命2年のマツ林 3x2=6トン、 寿命4-5年のヒノ
キ林 14トン 5年以上のモミ林やトウヒ林は15トン以上です。スギの葉は、4-5年の
寿命ですが葉の形が特殊なので、緑軸を含んだ重量で18-19トンです。これは人工
林、天然林の目立った差はありません。もし、今スギ林に50%の強間伐を行ったとし
ても、10トン/ha 近くの葉を持っているわけで、それでも落葉広葉樹林の3倍ほどの
葉を持っていることになります。

>
> > > 【土石流災害】も、人工林だからというのは言い過ぎでしょう。集中豪雨
で、水
>を一
>> > 杯に含んだ土砂がその重みで崩れ落ち、流れるのですから、広葉樹林で土石流

>ない
>> > とは言えません。
>>
>> うむ。。この地耐力のお話は納得します。でも、それは地力と土石流
>> の関係だけですね。樹木を考慮している場合、背丈が高くなる針葉樹
>> を考えて、どうなるのでしょう。また、密集してしまうと、倒れやす
>> くなることも考慮したらどうなるのでしょう。。
>> で、さらに、地力との関係に話を戻して、上記で、教授は、「針葉樹
>> 林の方が土地面積あたりの葉量・葉面積が大きくて雨もよく遮断しま
>> す。」と言われていることを考える(私は、そう思いませんが)と、、、
>> 針葉樹のほうが多雨の時、重くなり危ないのではないですか?
>> (というと、こんどは、枝打ちするので、、と言われるかな・・・)

針葉樹だから背が高くなる、というのはほんとでしょうか。どこからの知識でしょう
か?もっとも世界最高の樹木は、セコイアで針葉樹、記録にあるようなものは針葉樹
が多いのですが、勿論広葉樹でも100mを越すユーカリもありますが、 今ここで話題
の土石流がおこるかどうかと言った箇所での比較的未熟な傾斜地では、両者の樹高は
そんなにちがわないと思います。手入れ不足で高密度、ひょろひょろと言った意味で
「背丈が高く」倒れやすいことは事実だと思いますが、樹木自体の重量は、そこの壊
れる土壌の重量の1/10以下ですから、余り効いててこないと思います。雨水が着いて
木が倒れた例は聴いたことがありません。起こり得ないことです。但し、積雪の場合
にはそれが起こり、樹木が折れたり、倒れたりします。冠雪害と申します。
> >
> > なんか、こうして教授のお話を読んでくると、教授こそ、なぜ
>> 針葉樹だけを見ているのだろうかと、思えてきます。
> > 教授は、なぜそれほどまでに針葉樹に思いを入れるのでしょう。。。
>> 住友林業や関係省庁などと関係しているのでは?などと邪推して
>> しまいそうになります。

こう書かれると、「貴殿こそ、なぜ広葉樹だけを見ているのだろうかと、思えてきま
す。貴殿は、なぜそれほどまでに針葉樹人工林を嫌うのでしょう。。。思い入れの激
しい団体、誤った思想のグループなどと関係しているのでは?などと邪推してしまい
そうになります。」
 私は、針葉樹林、広葉樹林ともにフィールドにしてきました。勿論、広葉樹林も大
好きです。しかし、今課題を抱えていながら、みんなに嫌われている人工林を、ちゃ
んと扱わないと日本の自然環境はめちゃめちゃになる、それには、誤解されている人
工林のことを正しく伝えないといけないと思っています。

> 私にすると、広葉樹でも、いや、広葉樹のほうが猿も喜ぶし、
> > いいじゃないの!と言いたいところです。
> > さらに、広葉樹は、地中の水分をドンドンと吸い上げ蒸発させ
>> ることなどを考えると、広葉樹こそ土砂災害を起こしやすい場
>> 所に適しているのではないでしょうか。

お言葉を返すようですが、地中の水分をドンドンと吸い上げ蒸発させる蒸散という現
象、これもあんまり差はありませんが、どちらかというと、針葉樹林で大きいので
す。

> 生物の生息を考えるとき、適するとは決して力があるという
> > ことではなく、様々な状況において、共存できる生物がその環
>> 境で生息できるということだと思います。
>>  ある時は食われ(伐採され)るということも、あるいは、死
> > ぬ(朽ちる)ということも、共存の条件になると思います。
> > そういった、不可思議で、複雑である自然を操作できる、人工
>> 的な行為(管理)さえすれば可能だ!、という自然保全の考え
>> 方が、私にすると、納得がいきません。

先輩たちが作ってしまったもの、作り替えるのは大変。たとえ作り直したとしてもそ
れは人工のもの。とすれば、手入れ管理してこなかった過去を反省しつつ、今放置さ
れている人工林をうまく復活させて、能力を活かすことを考えるのが素直。とは思い
ませんか。今ならまだ間に合うところは沢山ある、それらを救ってやろう、とは思い
ませんか。

>


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