[BlueSky: 5285] Re:5278 どうしたら 空が買えるというのだろう〜〜は「父は空 母は大地」でした


[From] "gengorou" [Date] Thu, 7 Aug 2003 00:16:40 +0900


ゲンゴロウです。

なぜか、私、いつも人の夢を壊すことをするようです。
しかし、私が考えるテーマには、人間はいつも思考ミスを
しているのでは?というのがあります。
それで、いろいろと疑って考えてしまいます。。
大変に申し訳ないのですが、今回も言わせていただきます。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

佐藤さん:
> は150年前、土地を追われることになったアメリカ先住民・
> シアトル首長が、ときの大統領に伝えてほしいと語った言葉
> [父は空 母は大地]だということを、多くの方に教えて
> いただきました
> http://www.suquamish.nsn.us/chief.htm に原文、
> http://www.tecnet.or.jp/~chikayo/siatoru.html
> の和訳を読んでみると103行ありました。先に送った、
> 18行では全然不足しています
>
> 多くの方が、すでにこれを読まれ感動されていました
> 普段、「環境がどうのこうの、とかパートナーシップがどうのこうのと」
> 能書きばっかり垂れている自分が恥ずかしい

すみません、悪役になりそうですが、私は私なりに
能書きを垂れ流します。

【能書きについて】

 このシアトル首長の話の内容に関しては後に回し
にして、「能書き」について、まず、お話しさせて
下さい。

まず、「能書きを言わない」も、実は能書きでなの
ではないでしょうか。

よく、「俺は理屈を言う奴は苦手だ。」と言う人が
います。この言葉を用いて、自分の行動を押し通す
人の実に多いことか。。
他者の理屈を嫌う人には、二つのタイプがあると私
は思っています。
一つは、自分もかなりの理屈を言う人。もう一つは、
すでに先取特権を得ていて、それを指摘されたくな
い人。両者とも、理屈を言われると不利になるから、
理屈を言う人間を嫌うのではないかと思います。

これと似て、「能書きをたれるな!」も、かなりの
能書きだと私は思います。人には、理に合おうと合
うまいと、能書きを垂れる権利があると思います。
他者から「能書きをたれるな」という筋合いもない
し、他者に、能書きをたれるなも、変だと思います。

−−−

次に、佐藤さんがシアトル首長のメッセージを紹介
したこと、これも、ある他者から見れば、一つの能
書きだということにならないでしょうか。。

 佐藤さんの場合、「能書きは言えない」は、ご自
分に言っているのですから、いいのではと思うので
すが、よく考えてみると、佐藤さんは、自らの考え
を代弁する為に首長のメッセージを引用されていま
す。「このメッセージを読むと、能書きは言えない
な」と言ってます。それは、ともすると、
「このメッセージの前では、どんな主張も能書きだ
ろう」という主張(能書き)になりかねません。
それ自体、かなりの能書きだと、私は思ってしまい
ます。

 上に関連したことですが、「引用」や「他者の発
言」の利用に関しても、それは自分の意見や主張の
代わりと私は考えています。なので、立派な能書き
だと思います。
佐藤さんは、ご自分の意見の代わりに、「速水林業」
を引用されました。次に、「名誉教授の言」さらに
「シアトル首長のメッセージ」です。いずれも、参
考になる話でした。それは、引用ではありますが、
立派に佐藤さんのご意見そのものだと、私は考えて
ます。

 ただ、真実は人の数だけあるということを考えると、
「最高の能書き」とは、「この主張の前には、どんな
能書きも不用だと思わせる主張」であり、それこそ、
宗教的であると思い、その能書き自体を孤立させ、
無能にするのではないかと思います。


【美しい言葉】

次に、「美」について、私なりに思うところを、、、。
私の美意識は、おかしいかもしれませんが。。。

「美しい花にトゲがある」をもじって「美しい言葉
に毒がある」ではないですが、「毒」になりがちな
のが美しい言葉だと、、、これまた、私は注意して
います。

 これを私が知ったのは、「グリーンマイル」とい
う映画です。映画の中で、「愛が、この世の中の悲
惨を生んでいる」という不思議な台詞(せりふ)が
出てきます。それに近いものを、首長のメッセージ
にも、私は感じました。(私も、いいなと思ったの
で注意しました。)

「愛」とは、実にうつくしいとされています。
その「愛」という言葉によって、大義名分、錦の旗
のもと、数々の横暴が行われている事実もあるよう
な気がします。

「平和を愛する心」という言葉にも、「平和」「愛」
「心」という、美しそうな言葉が入っていますので、
実に美しいことばと思われがちです。 私は、これ
が要注意だと思ってます。その延長上に、「平和を
愛することをしない人間は悪だ!」が入っているよ
うな気がしてなりません。
 人類の中に平和を愛さない人はいないのに、平和
が訪れない。それは、この平和、愛、心が、他者に
ないという思いこみをこの「平和を愛する心を持と
う」などということばが作り出しているからかもし
れません。
誰もが持っているのに、持っていないだろうごとき
言う言葉は、聞こえは良くても恐ろしい言葉かもし
れません。

で、人が感じる「美しい」とはどういう時に起きる
感情かと考えると、私の自論(持論)ですが、往々
にして、それを感じた人間が、その対象によって傷
つけられず、利を得られるものについて生まれるよ
うな気がします。

「美しい言葉」「美しい人」は、まず、人を傷つけ
そうにない。それだけで美しい。その美しさが、人
に魔法をかけ始めるようです。
 美しい言葉を利用する人は、実はその力にすがっ
ている場合があるかもしれません。(という場合が
あるのではと、私は思うときがあります。)

美しいものは自分にとって美しいから美しいのかも
しれません。


【所有について】

 前述のことを考える私、その私がシアトル首長
のメッセージを読んでみますと、なんか、「彼の
思想自体が最たる所有意識ではないのかな?」と
もなります。

 ところで、「所有」という概念は、所有欲など
という人間の欲から生まれた概念であるとされて
いますが、法的な「所有」の発生は、実は、それ
ではなく、所有欲から生まれる数々のドロドロ状
態を回避するために生まれたものかもしれないで
す。

というのは、所有権のような仕組みは、あの「共
有地の悲劇」の混乱を回避するための方策として、
効力があるらしいのです。私物化する、つまり、
人に、ある物の所有権を与えると、人はその物を
大切にしはじめるので、所有の考えが生まれたら
しいです。
男は妻を私物化するから大切に出来る。女も同様。
また、土地を私物化出来るから人はその土地を耕
す。そして、他者の私物化を各自が認める上に奪
い合いもなくなる。。

ネイティブ・アメリカンは、この所有権の概念を、
一見持ち得ないように思いますが、シアトル首長
のメッセージを読むと、所有概念の認識がなくて
も、その内容は立派に所有権の行使を目的にして
いないでしょうか。。
 自意識を持たないので、あのような思想(理屈
・能書き)を堂々と言えているのではないでしょ
うか。
私たちは、自然を持ち出したその主張に説得され
てしまいますが、自然が誰のものでもないのなら、
一言「この土地はタダですよ。どうぞ、どうぞ!」
としか言わないように思えます。


【白人と先住民族】

何もかも、あやふやな知識の私ですので、考えるだけの
私です。間違っていることを言い過ぎているかもしれま
せん。

私は、以前、「共有地の悲劇」ということについて考え
たときに、ネイティブ・アメリカンの事を考えました。
なぜ、所有というものが彼らに生まれなかったのか、と。

それは、広大な大地にあまりあるエサがあったからのよ
うな気もします。エサは腐るので貯蓄ということが出来
ず、貨幣がないことにより、財を蓄えることも出来なか
った。
そして、医学も発達していなかったので、敵は人間では
なく病気による死だったのではないでしょうか。。
その死を受け入れざるを得ないことにより、自然を尊ぶ
ような思想(理屈・能書き)が生まれてきたのではない
かと思います。

  #ところで、ネイティブ・アメリカンにも
  #種族?があり、やはり、領地(所有地)を持ってい
  #たなんてことはなかったのでしょうか。。

白人社会というのは、時のヨーロッパは、過剰人口で、
飢饉もあったりしたのではないでしょうか。その大変な
数の人々が、新大陸に押し寄せた。。。
悲劇は必然的に生まれたようです。どうしようもない環
境と状態に人を追い込むと悲劇が起きるという例になる
のではと、あの時代を想像すると考えます。

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        ゲンゴロウ
gengorou@m08.alpha-net.ne.jp
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