[BlueSky: 5269] Re:5255 改題:公務員や行政の話


[From] "gengorou" [Date] Thu, 31 Jul 2003 23:46:41 +0900


ゲンゴロウです。
佐藤さん、林業、樹林のお話、ありがとうございます。
考えたいことなので、出来たら、後日、出したいです。。

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 須賀さん、意見を下さり、ありがとうございます。

 極端な考え(←私のこと)というのは、そこに思考の片寄り(偏見)が
ありがちです。それを正すには、みっともなくとも、ある気持ちを正直に
言って、修正されるのもありかな?と思っていたりします。この投稿も、
さらに極論だと思いますが、よろしくお願いします。
  # これ、このMLに出すのは、けっこう勇気がいります。

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ゲンゴロウ:
> > 公的な仕事として、自然保護の仕事を任されている人たちがいま
> > す。彼らは公務員と呼ばれます。
> >  科学者や研究者は、国の機関に雇用を受けると、急にその集団
> > の意思に飲み込まれてしまって、肝心なことは何も言えなくなっ
> > てしまうのではないでしょうか。環境問題を口にし、互いに討論
> > をしている様でも、実は、当たり障りのないことを言い、本質は
> > 言っていないのではないでしょうか。 
> >  テレビニュースでもそういう面が見えます。スポンサーに都合
> > の悪いことは言わない。。。
> >  また、このMLも、例外ではないかもしれません。このMLも
> > はや4年。それぞれの方が、責任ある地位につかれて、本音を言
> > うことが出来なくなっているなどということがありませんでしょ
> > うか。公務員クラブなどになっているなんてことはないでしょう
> > か。

須賀さん:
> なるほど。おっしゃりたいことはよくわかるような気がします。
> ただ、一方で首をひねりたくなる自分がいることも事実です。
> 公務員というのはひとつの立場です。そのことで共通性の
> うまれることも事実でしょう。けれども一方、そのひとりひとりが
> 独自のものの考え方や行動パターンをもった個人であることも
> 一面の事実です。
> 公務員を、またその制度をどのように批判したところで、これら
> のことは変えられません。そのなかで、実際にできることを
> 考えたいとわたしは思います。そしてこの点については、
> ゲンゴロウさんのお考えともそれほど大きなちがいがあると
> 思わないのです。

 おっしゃる通りですね。厨房用品と言ってもナベからジュ
ーサー冷蔵庫もある。。公務員に対する言葉に民間人があり、
その民間人にもいろいろありますから、ひとくくりにするの
は、おかしなことですね。
 ただ、現実には一派ひとからげにした考えは、あると思い
ます。真実と現実が違うという例かもしれません。

正しいことにはほど遠い現実に対処する必要もあると考え、
私の考えを聞いて下さると助かります。もちろん、その逆に、
現実に対処するより、正しいことを貫くことこそ、間違った
現実を正せるという考えもあると思います。

> わたし自身は、このメーリングリストで、自分が公務員で(も)
> あることを積極的にみとめています。

 実は須賀さんが公務の仕事をしているということは念頭に
ありました。同時に、須賀さんを、私の話の対象からははず
していて、それを伝えてから言わないといけないと思いまし
たが、須賀さんの考えを聞きたいという気持ちもあり、少し
ズルをして、外す表現をしませんでした。すみません。。

須賀さん:
> けれども、それは、そう
> いう立場にあるということをはっきりさせたいからではかならず
> しもありません。むしろ「公務員」といったとき今の日本語の世界
> でいだかれてしまうイメージにさからって、どれだけ自由にもの
> をいえるかと試したい、という思いから、自分にあえて課している
> ハンディのようなものです(けれどもこう言い切ってしまうとすこし
> ヒロイックすぎて実感からずれてしまうのですが)。

もし、私が公務員として、仕事をするとなったら、須賀さん
の様には出来ないと思います。私こそが本名では何も言えま
せん。私は匿名だから言えていると自分で十分に分かってい
ます。だからこそ、匿名ということであります。
というように、民間人の私でも、そうなのですから須賀さん
を始め、ここで実名の方々は、すごいな、と常々思ってます。

で、その自分を考え、公務の仕事に就いている方が多いだろ
うこのMLでは、本名を名のると、言えなくなることが多く
なるのではないか?と思ったわけです。
ちょっと厳しいことを問えば、ほんとに、言いたいこと言っ
てますか?!という疑問があります。もちろん、匿名だろう
が実名だろうが、時々に人格を変える人間は信用できません
が、一方で、実名では襟を正した考え方になり、匿名だとリ
ラックスできるということもあると思います。
もし、実名の方が、「やはり実名では言えてないことがある
な」と思う方がいたなら、やはり、私の話の「公務員の性質」
に五十歩百歩ということになってしまうような気がします。

ただし、問題は、公務員だからでなく、もっと別なところに
あるのかもしれません。↓

 日本は、表現の自由、思想の自由が憲法に明記されていま
すが、実際に、それを現実で履行できる状況にあるとは、私
には思えません。
 日本国という組織で、表現の自由、思想の自由が認められ
ていても、日本の内部組織で、それらの自由が履行できる状
況になければ、出来ないということになるのではないでしょ
か。
 日本の内部組織とは、例えば職場です、そこで出来ている
のでしょうか。誰もが、何かしらの組織に属しているのです
が、組織では、思うように意見や案や発言が出来ないのでは
ないでしょうか。

そこで、知らないながらに言ってしまうと、民間人は、私的
な活動では、かなり自由が認められ政府や行政に逆らう意見
を言うことも出来ますが、公務員は、私的な場でも、自由な
意見は言えず、行政などに自由に意見を言うことができない
のではないでしょうか。様々な職務規程に縛られているよう
な気もしますが。。
それは、「公務員になった宿命だよ」と言えばそうですが、
その観点ではなく、有効性から考えると、公務を知っている
人間が、他の行政や公務に口を挟めれば、公的な組織のこと
をしらない人間(民間人?)が口を出すより、得るものが多
いのではないかと思います。
 ところが、公務員は、私的にも他の分野の行政にも、口を
挟めないのではないでしょうか。それは、有効性から考える
と弊害とも考えられます。また、そこいらへんが、公務員の
なれ合いに見られるところかもしれないと思ったりします。

> その割にはいうことがあたりさわりなさすぎるじゃないか、と
> 思われるかもしれません。
> これはすくなくとも部分的にはわたしの個人的な性格から
> くるものだろうと自分なりに解釈しています。

 須賀さんはどうなのか分かりませんが、性格は組織から、
つよく影響を受け、作られることも多いと思います。言え
ない組織の中では言わない人になる。。言わない人は、思
いも薄くなる。しかしながら、言わないは、言わないこと
をすることでもあるので、回りに与える影響は、「言わな
いことが正しい道」という強い意志があるように映る。
本人は当然、そいうことを思ってないので、違うと言う。
やがて、後輩が先輩を見習い、後輩が育ち先輩になり、誰
もが何も言わなくなる。。
 そいうことが、起きていないでしょうか。。。

> けれども、それに加えて、それほど現実的で生々しい意思決定
> には関われないので、みなさんがお知りになりたいようなことは
> よくわからない、ということもあります。

 これ、強く響きます。「現実的で生々しい意思決定に関わ
れない」という部分。それ、ありますでしょうね。。
 須賀さんのように、研究に関われる方は、他の公務員と比
較して、比較的に自分の行動には自由選択があるように思え
ますが、ほとんど何も意思決定に関われないということが、
多くの公務員にはあるような気がします。

 営利を追う会社など、往々にして、意思決定が出来ないは
ずの末端の営業が、顧客から様々な意向を聞いてきて、上司
の意思決定に大きく影響するようです。それを悪用する平社
員も存在しますが、現場の声、それこそが、民間の組織の意
思決定には重要です。
 「ピラミッド図」的に言うと、上からの意見と下からの意
見がぶつかり、様々な意思決定が成されて行く。つまり、意
思決定を上司がしていると思ったら大間違いで、その意思決
定をする要素に、現場の声が大きく繁栄されているようです。

 ところが行政では、その意思伝達の双方向性が、少ないよ
うな気がします。窓口や市民と出会う人が、市民の声を聞い
てもいいはずが、実際には、それがない。
その理由は、市民の意思は政治を通して繁栄されているから
だろうと思います。で、市民に触れる人達は、組織内部に市
民の声を言う機会が少ないから「声」を汲み取らなくなる。
上司に言わなくていいから「声」を汲み取ろうという意識が
希薄になる。希薄になると、それを考えなくなる。考えなく
ていいから、、眠くなる。眠くなるから与えられた仕事の範
囲で一所懸命にやりたくもなる。すると、まったく的はずれ
なことも、やり始めてしまう人が出てくる。勝手な行為が、
裏で横行してくる。中には、汚職に手を出す者をでてくる。。
想像を膨らませると、こんなこともありそうな気になります。

 人って、意思決定をせずに生きられるものかな?などとも
思ってしまいます。私的な生活で自由を謳歌しても、本来の
仕事ではそれが充足されないと、仕事に力がでなくなる。。
そういう人間本来の意欲を押さえることからくる矛盾と、公
務員の方は戦っているような気もします。
 もっと言ってしまうと、そういう世界にいると、自由な世
界にいる、人たちが分からなくなる。。なんて。。

 私、公務の人をバカにしているのではなく、出来るだけ客
観的に見ようとしていますが、身内に公務員がいないので、
偏見的な考えをしているかもしれません。

須賀さん:
> 国と自治体をあわせると、公務員の世界というのは本当に
> 巨大です。すくなくとも、わたしの位置からはそうみえます。
> そういうなかで、個人としてできることをじっくり考えながら
> みなさんとのやりとりを楽しんでいきたいと思っています。

ほんとに、公務員の世界は、一つの国に匹敵しますね。
日本では、どのくらいが、公務員的な組織に属している
のでしょうか。もしかすると、就業者10人に一人くら
いが公務員(準、公に関係する仕事をする人も含め)で
はないでしょうか。もしそうだとすると、日本の内部は、
かなり社会主義に近いシステム体制になっているかもし
れません。

−−−−−−

 付け加えて「縦割りシステム」について言います。縦割り
システムは、行政に関係している人間が作りだしたものだと
私は思っています。システムが人間を作ったのではなく、、
人間がシステムを作っていると。。両方が相乗的に両方を作
り上げているとも言えますが。。

 ところで、仕事というものは、他の部門(部署)同士が重
複して、はじめて漏れのない仕事ができると私は考えていま
す。隙間が開いていたら、仕事全体に関わるミスが生まれま
す。ですが、行政では、重複どころか、部署と部署の間に、
隙間があるようです。
そして、言ってしまえば、その隙間は、仕事上の面倒くさい
ことを捨てるゴミ箱化しているようにさえ思います。

 最近では行政の窓口に行くと少しは改善されているようで、
「申し訳在りませんが、それは、5階の・・・」と、本当に
申し訳なさそうに言ってくれます。しかし、これとても、ま
だまだ不十分で、もし、それが民間企業なら、担当者ではな
い人でも、その部署に連絡をとり担当者を呼ぶか、あるいは、
その部署に連れて行き、その部署で事が満足できる状態にな
るか?までを確認します。ただっし、これは教育の行き届い
たサービス業の話ですが、行政はサービスと考えれば、それ
があっての行政と言えないかな?と考えます。

 私の思いから言えば、行政の縦割りは行政側の逃げの為に
都合良く作られた、実に巧みなシステムだと思っています。
重要な問題を持ち込む部署がないように感じます。 

 日本の行政は、世界でも悪名高き組織と言われて久し
いということで、少しは改正されても良さそうなのに、
本質はまったく変わっていないように思えます。
しかし、人間的には、実に如才ない人が多く、毒にはな
らない様で、品格はあり、社会の品格を上げるのに貢献
しているとは思います・・・・。。。

また、志のある人が、行政組織の中には、確かにいるよう
です。しかし、私が思うに、その人たちこそ、その組織の
中では芽をつぶされているような気がしてなりません。
また、頑張っている人もいますが、いかんせん、そこは、
その縦割り組織の中なので、仕事のさばきかたや、気配り
などは、民間の組織には及ばないような気がします。

−−−

と、言いたいことをいいました。。が、もし、私が、行政機
構の中に身を置いたら、やはり私も、そうなると思います。
集団と個人との難しさが、私の最も考えることなので、
巨大組織の中では、いろいろと困難があると思います。

民間企業が大変な力を発揮するのは、おそらく金という一つ
の目的に全員が向かうからでしょう。民間企業の中でも、上
から決まった額のお金が降りてくる部署では、やはりお役所
的な組織は多いように思います。いくらコスト意識を持て!
と言っても、それは無理なようです。
 金以外では、やはり仕事の出来具合を誇れる仕組みが、や
りがいを生むようですので、何か、誇れる成果を評価する仕
組みが必要なのかもしれません。
以前、中澤さんが、なにもかもが金に換算されているこの社
会の仕組みが、この社会をおかしくしているというようなこ
とを書いておられましたが、その通りかもと、最近、特に思
うようになりました。

−−−−
いろいろ書きましたが、これらは、私なりの私の中にある恥
ずかしい考え方でもあると思います。でも、これが、正直に
私の中にある、行政や、公務員の方々に対する印象です。
 知的な財産が、国家の安定に重点を置くあまりに、無駄に
なっているということもあるようで、その意味でも書いてみ
ました。

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        ゲンゴロウ
gengorou@m08.alpha-net.ne.jp
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