[BlueSky: 5247] Re:5241 心象


[From] "Y.kuzunuki" [Date] Sun, 27 Jul 2003 05:48:55 +0900

おはようございます、葛貫です。

夢現で窓際で鳴く鳥の声を聞きながら、聴き覚えがある鳴き方だけ
れど、ちょっと違う、ん、何だ?と思っているうちに、目が覚めて
しまいました(^^;。陽が昇る前で、シルエットしか確かめられなか
ったのですが、まだ鳴き慣れていない幼いヒヨドリだったようです。

須賀さん wrote:
> 山鳥 重(やまどり・あつし)
> 『「わかる」とはどういうことか―認識の脳科学』(ちくま新書339)

>  心象はこのように経験を通じて形成されます。そして、この心象
>  がわれわれの思考の単位となります。われわれは心象を介して
>  世界に触れ、心象によって自分にも触れるのです。外の世界
>  (客観世界)はそのままではわれわれの手に負えません。われ
>  われは世界を、心象形成というやり方で読み取っているのです。
>  心象という形に再構成しているのです。
>                           (本文31ページ)

>   心象は視覚映像だけではありません。触覚、聴覚、嗅覚、味覚
>   など視覚化出来ない心理現象を含みます。これらをすべて含む
>   語としては、正確には心理表象という言葉を選ぶべきなのです
>   が、長いし、なじみも薄いのでやめにしました。
>                           (本文15ページ)


今、手元に、「風の名前」小学館という、さまざまな風が吹いてい
る風景の写真と、それに短いエッセイが添えられた本があります。

今の時季吹く「田の水が隠れるほどに苗が生長し、青々となった田
んぼのうえを吹きわたる風」のことを「青田風」と呼ばれるんです
ね。写真を眺め、「青田風」という文字を眺めていると、吹いてい
る風の肌ざわり、運んでくる匂い、その場に佇む人が、無事に稲が
育っていることに対して感じている安堵感、充実感のようなものま
で一緒に伝わってきます。普遍的とまではいかなくても、そういう
場を経験したことのある人の「心象」を上手に写し取ったいい写真
だな、と思います。(今年は、日照量が少なく、生育不良で心配。)

【5144】に
> 風景と結びついた情感って、どの位、共有されているものなのかな。
> 森山直太郎の「さくら」という唄がヒットしたのは、この辺を、
> 上手にすくいあげたからなのかな、なんて、ふと思いました。
と書いたのですが、紹介して下さった本で取り上げられている「心
象」に関係したことをぼんやりと考えていたのだと思いました。

「ねじ曲げられた桜 美意識と軍国主義」 大貫恵美子著という本
に関する 宮崎哲弥さんの「多義的ゆえに桜は動員に利用された」
http://book.asahi.com/review/index.php?info=d&no=3808
という書評を思い出し、なるほどな、とも思いました。
(本は読んでいません(^^;)

面白そうな本を紹介して下さり、ありがとうございます。
読んでみます。


> それぞれの部局のなかに、山口さんのおっしゃるような考え方に共感される
> 方はいらっしゃると思います。けれどもそういう考え方をもったひとたちが
> 連携してひとつながりのまとまった政策をつくりあげ、実現していくことが
> なかなかむずかしい。これは組織のかたちとか、そのなかでの仕事のすす
> め方を変えることで、改善できる部分があるのではないでしょうか。それだけ
> でうまくいくかどうかはわかりませんが、そういう工夫をしてみる価値はある
> のではないかと思います。

「地球温暖化防止 長野モデルの策定」は、こういう試みのさきが
けだと思いながら経過を見せて戴いています。

身内のスローガンを繰り返すだけではなく、他の立場、見方も聞い
て、延々と議論をしているのではなく、ある程度時間を区切って、
現実的に対応して行くための「たたき台」をつくって試してみよう
という「場」を設定し、途中、いろいろあるだろうけれど、全て肥
やしにしていくさと、建設的な方向にドライブして行く、そんな肝
の据わった取り組みが、これから、あちらこちらで、出てくるんじ
ゃないかな、と思っているのですが(^^)。

なんて、朝焼けの雲を見ながらだと、いつもより少し明るい気分だ
ったりして(笑)。

ではでは。


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