[BlueSky: 5236] 土砂災害の背景


[From] "Yamaguchi" [Date] Wed, 23 Jul 2003 19:47:34 +0900

皆さん、猛暑の沖縄からこんばんわ

陸上の話題には疎いのですが、今回のような痛ましい土石流災害が繰り返されている
のが気になります。
ダム建設、そしてダム底にたまったり、河川改修で出ている土砂の捨て場探しのと
ばっちりで海岸の環境破壊
が起こっていることと、土石流災害とがどこかでつながってはいないかという懸念を
感じたので、事情に詳しい
かたがたに教えていただきたいと思います。

まず、河川流域で人工林、とくにスギ林を大規模に作ったことが河川環境に負荷を与
えているのかどうか、その
影響は調べられているのでしょうか。最近、九州各地の海岸をまわりながら、いたる
ところで河川工事を見て
そして、照葉樹林がすっかり消えていることに驚かされました。

地形にもよるのでしょうが、大雨の結果である河川氾濫をやり過ごさずに押さえつけ
るような方法が長い眼で
みて賢い方法なのですか。これは、海岸侵食の問題とダブって見えます。たとえば、
ハワイ島では大津波の
被害が出たあとで、氾濫した場所で復旧の再建、再開発はしないで次の大津波に備
え、氾濫を計算に入れた
緩衝地帯を海岸地帯に作りました。自然の営み、その絶大な力と折り合いをつける知
恵と工夫を忘れ去った
土建技術、公共事業で無理やり何とかしようとすることはばかげていると思えないの
でしょうか。

日本は土地が狭いからゆとりがないという決まり文句が繰り返されますが、それが真
実なのか疑問に感じます。
無茶区茶なコストをかけて自然に逆らうことよりも、人々がより安全な場所に居住す
る方策を実現できないはずが
ないと思います。

山口正士
琉球大学理学部海洋自然科学科



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