[BlueSky: 5231] Re:5228 「蜘蛛の糸」を読んで


[From] "Y.kuzunuki" [Date] Mon, 21 Jul 2003 12:12:12 +0900

こんにちは、葛貫です。

ゲンゴロウさん wrote:
> 「人は、善悪の基準とか、基準を作る価値観とか、あるいは、
>  それらから生まれる固定観念などを取り去ると、感情や理性
>  なども持つことができないのではないか」と。。。

感情や理性を持つことができないのではなく、他者に向かって感情
や理性を表現するための型、常法、共通の質感を感じることができ
ることばを失ってしまうのではないかと思います。

香港の鈴木さんの【5134】を読んでから「免疫」が気になって、
最近、何冊かの本を入手しました。

その中に、『「私」はなぜ存在するか  脳・免疫・ゲノム』
多田富雄+中村桂子+養老孟司 著 哲学書房
1994.9. 初版発行 ISBN4-88679-057-7

 脳の自我と免疫の自己とゲノムの私とはどのように相即するか。
 刻々変りながらかつ持続する私とは何か。常にたった一個の細胞
 から自らを創出する生命システムである「自己」の真実に迫り、
 生物の学への個の回復を説く。今最もアクチュアルな、哲学する
 科学者三人が、時代の核をなすべき「生命のリアリティー」を摘
 出して、新たな思想の原理を象る。
http://www.tetsugakushobo.com/lists/01_seimei.html

という本があります。

まだ読みこなせていないというか、奥行きのある対談で、これから
関連する本を読んで行きたいなと思っているところなのですが、
米原万里さんと糸井重里さんとの対談、『言葉の戦争と平和』
http://www.1101.com/education_yonehara/index.html
それを受けた「おとなの小論文教室Lesson123  文章を伸ばす!
二つの軸 」http://1101.com/essay/2002-11-20.html
ともつながっている話だなと、今、思ったところです。

> この「藪の中」、もうよく思い出せませんが、
> 読んだとき、「あ〜、人って・・・」と衝撃を感じたような気がします。

「今昔物語 巻29.23」の「妻と丹波の国に行く男、大江山で縛ら
れる話」を芥川龍之介が「薮の中」という物語にし、それを黒沢明
が「羅生門」という映画にしたんですね。
3つを比べると、芥川龍之介というフィルター(個性?)、黒沢明
というフィルターが確かにあるんだなと、改めて思います。

Re: [5230] 虫虫・・・神々の出現
>  ※一部、葛貫さんのお考えを、勝手に拝借している
>    部分があると思います。

私は、神については、よくわかりません(^^;。


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