[BlueSky: 5230] 虫虫・・・神々の出現


[From] "gengorou" [Date] Sun, 20 Jul 2003 23:10:31 +0900


ゲンゴロウです。
「神」については、もう多くの人がご存じの様です。しかし
同じ事でも、私は私なりに言葉にしてみたくなりました。。。


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 虫は虫なりに一つの考え・・・神々の出現
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 一人の女の子が、部屋の中で、いつも友達が欲しいと思っ
ていました。その女の子は、やがて自分の心の中に友達を作
り、その子とお話をするようになりました。
ある時、お父さんがピンクのクマの”ぬいぐるみ”をプレゼ
ントしてくれました。女の子は、そのクマに「ピンクマちゃ
ん」と名前を付け、仲良くお話をするようになりました。


【神の出現】

 人は、同類である人間の言動や表情や振る舞いも含めて、
さまざまな外界(環境・社会・人)を観察しながら、出来る
だけ失敗のない様に、最適な道を選びながら生存し続けて来
たようです。
 手探りするように生きてきた、その人間たちが、「もし最
善の道を教えてくれる『万能の存在』がいたら」と、その存
在の登場を希(こひねが)ったのは当然のことかもしれませ
ん。

 一方、人はこうあってほしいという世界を、まず自らの心
の中に確固に作りますが、おそらく「万能の存在」も、それ
を願ったことによって、人間の心の中に自然発生的に現われ
たでしょう。そして、そのように、意識(心)の中に出現し
た存在を、私たちは「神」と呼び始め、崇拝し始めたのかも
しれません。

 さらに、「神」を強く必要とした人間達は、身近に「神」
を、目に見える形で確保したくて、その結果、生身の人間を
も「神」と崇めるようになったのかもしれません。

最善の道を指し示してくれる預言者などが、神に近い存在、
神の使い、神の僕(しもべ)などと言われながら、神の様に
敬われたのも、人間が「神」を強く求めた結果かもしれませ
ん。
あるいは、ある優れた知識人が、「人間は神の存在なしには
生きられない」と知って、ある特定の人間を神に仕立て上げ、
人々に崇拝させたというようなことも起きていたかもしれま
せん。

神は確かに存在します。しかし、それは人の心の中の宇宙に。
そして、人は、いつの間にか、その神の誕生メカニズムを忘
れてしまったようです。


【宗教戦争】

 「神」は、人が望んだ結果、誕生したようです。つまり、
それは、人が「神」を作ったということになるようです。

 人が作った神は、人が望んだ結果作られたので、それを望
んだ人間の都合に合わせて出来ているようです。どんな人々
にも普遍的に都合良く存在する「神」ではないようです。

しかし、神を自分たちが作ったという遙か昔のことを忘れて
しまった人間は、自分たちの崇拝する神こそが、最高の存在
と考えてしまい、その神、ないしは、神の教えを疑うことが
出来なくなってしまったようです。
神々を背景にした争いの原因は、ここにあるようです。

「神」は人それぞれの中に、自分の都合に合わせて作られて
いるので、その神を人との争いに持ち出すことは、争う相手
の神との戦いを起こす原因となり、やがて、お互いに絶対と
思っている自らの神が否定されることになり、争いに収拾が
つかなくなったようです。

このことを考えると、神こそが、人にとって最も大切な固定
観念かもしれません。


【動物の中に神はいるか・・・】

 人間の心の中の神に対してこんな憶測をすると、外界を観
察し、生き方を選択する生き物ならば、人間だけではなく、
他の動物の意識の中にも、神に似た存在が「ある」かもしれ
ません。ただし、その生物たちが、その存在を「神」だと認
識しているかいないかは分かりませんが。
また、さらに、人間に神として敬われる生き神様がいるよう
に、群を作り、それを率いるリーダーがいる狼や犬、猿など
の動物にも、「神」に近い、生きた神がいるかもしれません。


【イルカと神】

 もしかすると大変なスピードで海の中を直進しているイルカ
なども、その群の中に、最適な道を選択する、人間の生き神様
の様な「神的な存在」のイルカが一頭いるのかもしれません。
どのイルカも「神的イルカ」に従い、その結果、もしも、その
一頭のイルカの能力が失われたとき、一群は、なんの疑いもな
く砂浜に打ち上げられてしまうのかもしれません。


【神と独裁者】

 人々が「神」を願うとき、人々が神を作り出すだけでなく、
自らを「神」と呼ぶ人間が現れるのかもしれません。
強く願う者達の願いを感じ、自らを神として存在させる者が
現れるかもしれません。それは、他者の気持ちに強く共感して
しまう人間に起こりやすいことかもしれません。

そして、この「人が出現させた神」が、万能ではないことにより
人間を翻弄してしまうのかもしれません。

 人間の歴史を振り返ると、神の様に振る舞う独裁者に引き回
された出来事が数限りなくありますが、それらは、イルカの大
群が、砂浜に打ち上げられる出来事と同じなのかもしれせん。


【固定観念と神】

私たちは、「人それぞれに違った固定観念、価値観を所有」し
ているのと同じように、「神」という存在も、人それぞれに違
った存在として心の中に、「置かれている」と考えなければな
らないようです。

ただ、固定観念、価値観は、けっして悪いものではなく、人は
固有の固定観念、価値観の所持なしには、何も考えられないの
かもしれません。

あえて言ってしまうと、人は善悪の基準とか、基準を作る価値
観とか、あるいはそれらから生まれる固定観念などがあるため
に、感情や理性を持つことが出来ているのかもしれません。
もしも私たちに、それらがなければ、私たちは何も考えられな
くなり、ひどい場合には、狂ってしまうのかもしれません。

「神」とは、、、、人間の肉体には存在している方向性が意識
世界にはないために、意識にも必要な方向性を備える為に、確
固な基準として、人間が自ら備えたもののようです。


【最良の友】

 その昔、人は、自らが作った理想的な存在と話をするように
なると、やがて人は、その存在、すなわち「自ら」に向かって、
飛躍的に成長を始めました。


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 ※一部、葛貫さんのお考えを、勝手に拝借している
   部分があると思います。
                   ゲンゴロウ



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