[BlueSky: 5134] Re:5132 SARSに関して


[From] "ASHRAE" [Date] Wed, 21 May 2003 13:48:05 +0800

葛貫さん、早速レス頂きありがとうございます。
香港の鈴木です。

> むずかしかったですか、ごめんなさい。
> ものすご〜く大雑把にいうと、
> ウイルスの増殖に関わる物質(酵素)の塩基配列が明らかにな
> り、その働きを支える特定の物質がはまる鍵穴の部分「かたち」
> も予測された。「鍵」に似た部分を持つ無害な物質を入れ込め
> ば、その酵素の本来の働きを邪魔できないかな。

わかりました。(←本当にわかったか怪しいですが、週末にでも
じっくり勉強してみましょう)レセプターとかいろいろ思い出し
てきました。

> ↑とは、別の話ですが、鍵穴を持つ物質をつくる設計図(RAN)と
> くっつき、設計図を働けない状態にする相補的なRNAを人為的に
> 作って、細胞内に入れることで、何とかならないかな。
> ある種の遺伝子を持つ人は、偶々、先天的に、そういう働きをす
> る物質をつくりだす能力を持っていたりするかも、という、お話
> でした。

HIVにかかりにくい遺伝家系を持つ家庭、というのをBBCか
NGCで見たような気がします。これは、個体としての免疫力
(?)が強い、という話ですよね。

> まず培養細胞で、次に動物実験、そして人での試験という方向で
> 研究が進められることになのではと思います。
> 流行というか、今後、製薬業界が力を入れたい方向ですし。実用
> 化となると、どの位時間がかかるのか、ちょっとわかりませんが、
> 世界的な緊急事態なので、研究資金も人材も、注ぎ込まれること
> になるだろうなと思います。勿論、ワクチンの開発も試みられる
> ことと思います。

香港大学でも衛生局でも必死になって研究しているそうですが、ま
あ少なくとも1〜2年はかかるだろうし、もしかすると、風邪の特
効薬と同様不可能なのかもしれないと、衛生局のドクターがいって
おりました。

> 仕事柄、魚介類のウイルス病対策の文献を読むことがあるのです
> が、餌の種類や生理活性物質を添加することで、発病率を抑えら
> れないかという試験で、対象区と明らかな差が出て「うん、これ
> は有効!!」という結果を見たことは、残念ながら、今迄、ありま
> せん。そういうものが、見つかるといいなぁ、とは思いますが。

そうそう、それで葛貫さんの云われるのは、免疫力を高める方の話
ですが、免疫力を弱める方はどうなのでしょうか?つまり、日本人
や韓国人がSARSにかかりにくいのかどうかは不明ですが、
仮に、日本人・韓国人の免疫力は、食習慣で崩れていないが、中国
人の食習慣で免疫力が弱くなっていて他人種よりもSARSにかか
りやすくなっている、という可能性はあるのでしょうか?

> 「偽SARS対策商品のネット商法にご注意 米当局が警告 」
> http://www.asahi.com/international/update/0510/011.html
> ・・・・前略
> SARSの感染拡大とともに、「免疫力を高める」「ウイルス
> を撃退する」といったうたい文句で、空気清浄機やスプレー、
> ハーブ、防護キットなどをネット販売する業者が増えている。
> ・・・中略・・・
> 米陸軍感染症研究所や米疾病対策センターなどは、SARSに薬
> 効のある化学物質を探して、これまでに4万種もの物質を分析し
> てきた。しかし効果のあるものは見つかっていない。  FTCは
> 「SARSに特効薬はない」、FDAも「現状では(手洗いのよ
> うな)常識的な予防法しかない」と消費者に呼びかけている。
> ということらしいです。

免疫力などというものは、普段からの食習慣・生活習慣によるもの
でしょうから、一朝一夕にこの薬物を飲めば免疫力がつく、などと
いうものでもなさそうですね。
それよりも、普段からの食習慣・生活習慣が逆に持って生まれた免
疫力を低下させている、ということがあるのかもしれない。

中華系シンガポール人の気管支系の癌の発生率は日本人の20倍だ
そうですが、彼らシンガポール人のほとんどの出身地は、ここいら
広東・福建です。これら呼吸器系が弱いのと、SARS・インフル
エンザなどの呼吸器系の病気との関連性もあるのかもしれません。

それら因果関係はもちろん証明できないでしょうが、シンガポー
ル・香港に10数年も暮らしていると、呼吸器系も彼らは弱いの
で、遺伝なのか食習慣なのか、生活習慣なのかなんらかの理由が
あってこれらの病気にかかりやすい、そういう気がしてなりません。

香港 鈴木



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