土田です。
昨夜（４月５日夜）、ニュースで気になる報道がありました。アメリカ軍が化
学兵器を貯蔵していると思われる複数の施設を調べているというものです。そし
て「ある筈だ」と言っている訳ですが、この発表は私の目には実に不可解で不用
意に見えました。
マスメディアは時々重要なサインをいとも簡単に見過ごすのですが、この発表
はアメリカの戦闘突入に直に関わる点で、「筈」という事はアメリカは口が裂け
ても言うべきではない事です。
そもそも大量破壊兵器の存在を規定の事実として、安保理に証拠まで提出した
訳ですから、アメリカの戦争突入の大儀に関わる事です。軍関係者が自ら自国の
大儀に「？」をつけた様なものです。はっきりと見つけて報道するべきで、そう
でないならば「時期ではない」というだけの事です。あれほど情報戦を標榜しな
がらのこの発表は、アメリカの大儀に「？」をつけるに十分に値するものでしょう。
この戦争に関する情報はフィルターのかかっているものが多く、正しい情報が
中々掴めないといった話を以前しましたが、この発表は図らずも欲しい情報を生
でくれた事になりそうです。
アメリカの正当性に関してはある程度認められますが、時期を含めての妥当性
については、この発表で判断すると認められないという判断が出来そうです。
少し違う話ですが、古館一郎という元アナウンサー（今は何と呼べば良いので
しょう）が毎日新聞に「TV的職病業」という連載を載せているのですが、本日の
この欄、毎日新聞を読める方は一読をお勧めします。余り好きな人ではないので
すが、何故かこの欄には共感できるものが多く、ひょっとそたらゴーストライ
ターの作か？とも思いますが、本日の話題はイラク戦争で、マスメディアの高揚
感をたしなめる内容です。朝の関口宏氏の番組でも、甲子園がイラク戦争のあお
りで人気が今一つという発言がありました。戦争はショーではないのですから、
甲子園の人気に結び付けて欲しくはなかったのですが、これも戦争を見るという
事の弊害かと思います。
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