[BlueSky: 4899] 小宮さん、須賀さん


[From] Nobuya Tsuchida [Date] Sun, 23 Feb 2003 09:38:13 +0900


小宮さん         土田です。
 引きこもり・不登校、それらは問題視され対策が必要だと言われます。
 反社会的行動と捉える人もいます。
 昔、一時期専門学校で教えた事がありますが、生徒の父兄がおかしくなった事
があります。
 ゴミの回収ばかりして、家では電気を暗くする。人とは合いたがらない。しか
も、自分は気が狂っているのではないかと疑う。
 この父兄、私は一度話しただけですが、以降次第に改善されました。今風に言
うとカウンセリングという事になるのでしょうか。
 実のところ、引きこもりや不登校はそれが出来る環境の中だから出来るので
す。経済的に苦しければそんな事は言っていられなくなります。
 又、それらを区分するのは余り賛成ではありません。その手の症状が100あれ
ば、その100には全て個別の事情が絡んでいる事でしょう。
 それを幾つかに分類し、対策を立てて社会に引きずり出す。上手く行くにしろ
行かないにしろ時間がかかるでしょう。
 私の出合った父兄は一度の話で立ち直るきっかけを得た訳ですが、こんな事は
殆ど偶然の重なりの様なもので、多くは原因発生の初期をきちんと掴まえきれず
に症状が重くなって始めて気づくという事ではないかと思います。
 しかし、先ほども申しました様に100の症例には100の原因があると思った方が
良く、その発声の初期であればあるほど立ち直りも早いと思った方が良いと思わ
れます。
 脳の構造や遺伝子など特殊なものによる場合もあると言います。勿論そうで
しょう。
 しかし、私は何人かの不登校について話を聞いた事がありますが、私はその子
(大人の人の場合もありますね)が遺伝子や脳の構造に障害があると感じた事は
一度もありません。むしろ周囲の中にその原因があると感じた事の方が圧倒的に
多く、又本人はむしろ真面目です。
 むしろ本当の問題は、社会の中を堂々と闊歩し、尚且つ社会の中に実は適合し
ていない人達です。
 その人達は他者に対して排斥的で、自分勝手です。しかもそれを自覚していな
がら省みる事はありません。
 この人達に対しては、少々話をした所で「ぬかに釘」という事にしかならず、
私が教えていた頃も学校に来なくなる生徒の不登校の原因が、実は学校の中の他
の生徒であったり、教師であったりしました。
 厄介な事に、その原因を作った子供は誰が見ても良い子に見えるのです。
 簡単にそうと分かる子もいますが、そうでない子の方が厄介です。
 又、子供にばかり目を向けるのではなく、取り巻く親や周囲の状況を見なけれ
ば行けない事も分かっている人達は結構いる様です。
 私は余り深く関わってはいませんが、不登校や引きこもりを余り区別して考え
ない方が良いと思います。
 その事をちょっと思ったものですから、余計な話をしてしまいました。

須賀さん
 私は殆ど引用をしません。紹介もしません。自分が見、感じた事は出来るだけ
自分の中で消化し、こういう事だろうという結論が取りあえず出るまでは、伝聞
として言います。出処は余り明らかにしません。
 何故かと言いますと、私に知識を下さった人達は殆ど無名です。有名な人の本
やホームページなどで見たり読んだりも無いとは言いませんが、概して無名の人
達の知識の方が参考になります。
 一つには分かりやすい事、もう一つには実地に作業を行ったりしてそのもの自
体に触れている事です。
 日本が第一次南極越冬隊を派遣し、その隊長が故西掘栄三郎氏である事は良く
しられていますが、その際西堀氏が詳細な南極の知識を何処で得たかについては
殆ど知られていません。
 氏は過去南極に行った無名の人達を尋ね、教えを乞うたのです。
 ダムの水量が増えない為、水不足だと騒ぐ役人を尻目に「あんな所につくるか
らだ」とある人は言いました。これも無名の人です。「ダム周辺の植生を何も調
べないで作っても、水は溜まりませんよ」これが実地という事です。今から20年
程前、未だバイオマスなどが騒がれる前にこの人はそういう問題に精通していま
した。その当時、誰もその人の話をまともに聞きませんでしたが、今「バイオマ
ス日本戦略構想」と名前だけは大袈裟ですが、私は「何が出来るものか」とたか
をくくっています。
 衆愚を戒める事は大事ですが、衆知は集めなければいけません。
 それと自費で研究する事についてですが、多くのケースで当人は破産、誰かが
大金を手にしているという事実もある事は知っておいて下さい。その点に関して
国や自治体の罪はかなり大きいのですよ。


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