山口さん、みなさん
大塚です。
大塚[4726]:
> > こういうインチキじみた商売を検証し、インチキであれば告発する行為に国や
> > 地方自治体から報酬を出せば国民福祉に貢献する公共事業になるのではないでし
> > ょうか?
> > かなりSOHOでできることですし、有効な失業対策、一人親家庭の職業機会拡大
> > になると思います。
インチキの指摘がビジネスになりうるかについてもう少し考えてみたいと思いま
す。
まず、これは公共の福祉に役立つと思いますが、純粋に民間の事業としては成り
立たない仕事だと思います。公的な機関を作るか、国・地方自治体が個人や団体
(営利会社、NPOを含む)に発注するといった形が必要でしょう。国民生活セン
ターのような既存の機関の予算を大幅に増やして、そこから発注するのが現実的
かな、と思います。
山口さん [BlueSky: 4729] Re:4726 オカルト的、環境改善、健康増進商品の問題:
> 少し心配なのは、インチキを巧妙にカモフラージュしている所がありますので、
> 言い逃れを許さないで、インチキを客観的に証明するために相当踏み込んだ
> 検証が必要になりそうです。このマイナスイオンとサンゴ砂の組み合わせだけ
> をとっても、専門家チームを結成してから、一つ一つの問題点を洗い出さないと
> 尻尾を押さえるのは難しいかなと思っています。
>
> 私にはサンゴ砂の部分のインチキ性を論理的に説明することができますが、
> サンゴセラミックとなると言葉からは実体を想像することもできません。
> 銀を添加してなんとか、という怪しい部分も、一体なんだろうの世界です。
>
ご指摘はもっともで、「この商品はインチキだから販売を中止すべきである」
という結論をきっちりと出すための人的・時間的・金銭的のコストはかなりかか
ると思います。そうやって無効性が証明された頃には、次の商品を売り出すのが
この手の商売のコツでしょう。
それでも、被害を少なくする点では「インチキの指摘」は公共事業としての価
値があると思いますが、費用/便益の比がかなり悪くなることは否めません。
費用/便益比をよくするためには、宣伝文句のアヤシイ部分についてのコメン
トを強制的に広報・掲載させる制度を作って、怪しい部分をこまめに訂正させる
ことができるようにするのが有効だと思います。
たとえば、[BlueSky: 4726]で紹介したマイナスイオン発生器にの宣伝文句で
は、宣伝文の
「有名なアメリカの医療雑誌「The Nature」によると、・・・」
の文の直後に、
「○○(国民生活センターのような公的機関)の委託を受けた大塚は、日本のほ
ぼ全て大学を網羅したデータベースを調べても "The Nature" というアメリカの
雑誌を見つけることができなかった。"The Nature"が有名な医学雑誌とは言えな
いことは確実である。」
という文言を同じ大きさの文字で、かつ目立つ色で即時に掲載することを義務づ
けるわけです。公的機関と調査者のプロフィールおよび、このコメントをつける
ことを命じる制度の説明へのリンクを張るようにすればいいと思います。
このような怪しい宣伝文句はチャイルドポルノに近い、社会的な害毒だと思う
ので、この程度の規制はかまわないのではないでしょうか。元々の文章の訂正や
削除を求めているわけではない(削除は許さない方がいいと思います)ので、表
現の自由と消費者の保護の妥協点としては悪くないと思います。
テレビショッピングの場合には、次回の宣伝からこの文言を放送させると共に、
最初の宣伝で買ってしまった人が、この文言を理由に返品を申し込んだときには、
それを受け付けることを義務づける。
調査の難易度とコストに応じて報酬を出す(この程度の調べ物ならぱ1〜5万
円の間かな)ことにすれば、アヤシイ商品を購入してしまう人(その多くは詐欺
的な商売の被害者といえる)を安価かつ迅速に減らす事ができるでしょう。
どんなものですかね。必要性はともかく、政治的には実現性が低いのは認識し
ていますが。
鈴木宗男議員が逮捕されたのは、手続きを踏んだ政治献金が賄賂と認定された
ものです。上記の制度が法案として提出された場合、アヤシイ商品(例えばマイ
ナスイオン発生機やその機能を付加価値として取り込んだ商品)の製造者ならび
に販売者から政治献金を受けている議員がこの法案に反対すると、収賄罪になる
と思うのですが。
大塚公雄
東京医科歯科大学
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