[BlueSky: 4703] Re:4701 BT 農薬の海中での影響


[From] Akifumi Murase [Date] Mon, 02 Dec 2002 14:10:48 +0900

邑瀬@DGCbase事務局です。

いわおさん:
> BT農薬の有効成分は、Bacillus thuringiensisという細菌が作り出す毒素
> タンパクです。むきだしのタンパク質が野外で長期間そのまま残存すること
> は考えにくいですし、自然界にもともと存在するものですから分解経路も当
> 然存在すると思います。

ご指摘のとおりタンパク質は「なまもの」ですから、難分解性(←この用語、
定義があいまいですが)ではないと考えて良いと思います。しかし、Btトウモ
ロコシの根から土壌中に放出されたBtタンパク質は、しばらくは活性が残って
いることが報告されています。これは、土壌粒子に吸着して生分解を受けにく
くなっているためだと考えられています。

参考文献(URLが長いので注意):
http://www.nature.com/cgi-taf/DynaPage.taf?file=/nature/journal/v402/n6761/full/402480a0_fs.html

沖縄は赤土汚染が問題になるぐらいですから、土壌に吸着したタンパク質が分
解される前に海まで到達する可能性は、ほかの地域よりは高いでしょう。
(もっとも、それが悪さをするかどうかは別問題です。)


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