[BlueSky: 463] 戦争と環境


[From] suka@nacri.pref.nagano.jp (SUKA, Takeshi) [Date] Mon, 16 Aug 1999 18:29:32 +0900

須賀です。

子どもについての話、戦争と平和についての話・・・

環境問題についてのメーリングリストで、こういう問題についての
みなさんの思いやご意見がつきることがないということそれ自体に、
しずかな驚きとふかい発見の手ごたえを感じています。こういう
問題に、今の日本の社会が問われていると多くの方がお感じになる
トゲのようなものがささっているということなのでしょうか。

きのうだったか、一昨日だったか、環境に配慮したエネルギーの
利用ついての研究を紹介するNHKのテレビ番組で、コメンテーター
の先生(横浜国立大の佐倉統さん)が、20世紀の戦争の多くは
エネルギー問題がきっかけとなって起こっている、という趣旨の
ことをおっしゃっていました。(正確な引用ではありません。
ごめんなさい。)

いわれてみると、そうかもしれません。日本の侵略戦争もそうで
したし、最近の湾岸戦争もそうでした。石弘之『地球環境報告II』
(岩波新書)には、アフリカのルワンダや中米のエルサルバドル
でおこった悲惨な内戦も、人口の急増による「環境的欠乏」が
一因となっておこったことがのべられています。

戦争はそれ自体が巨大な環境破壊ですが、逆に、エネルギー需要の
切迫を感じることや生産の基盤である環境が悪化することそれ自体
が戦争の原因にもなる、ということにも注目してみたい気がします。

Takeshi SUKA
Nagano Nature Conservation Research Institute (NACRI)
E-mail: suka@nacri.pref.nagano.jp



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