[BlueSky: 438] Re:431


[From] GENNGOROU@aol.com [Date] Sat, 14 Aug 1999 00:57:44 EDT


識粛安@さん、皆様、こんばんは。

                  ゲンゴロウです。

本当に暑いですね。汗かきの私は風があれば大丈夫なのですが、
無風状態で蒸し暑い中で動いていると、自分がゴキブリの様に
感じて嫌です。でも、今日、8月14日の横浜は大粒の雨。
雨の音がいいです。

今日の内容 人口の増加、私の自然観、そして人間と道具です。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−

ゲンゴロウ【416】
> > ところで、「脳が道具」について、ちょっと。。。
> > 人間が道具を獲得したことを私なりに考えたことがあります。
> > 人間がサルとして樹上にすんでいるころ、サルは木のしなりを考慮し
> > なければならなかったと思います。
> > ビヨーーンビヨーーンと枝をゆすっているサルは枝を利用したのではなく
> > 自分も枝の一部になっていたのではないかと思います。
> > つまり、植物という生物を利用していたのではなく、植物に同化していた。
> > 言いかたを変えると「環境を利用したのではなく、環境に巻かれていた」
> > からこそ、環境を利用できたのでは、、、ないかと。。
> > (人間には環境同化という優れた能力、あるいは環境に同化してしまうと
> > いう悲しい能力がある。)

識粛安@さん【431】
> サルは植物に同化し、植物もサルに同化している。ここには対立・拮抗は
> 存在しない、破綻を招くことは無い、ということでしょうか。
> キツツキフィンチが小枝を使って昆虫の幼虫を追い出して食べる、ゴイサギ
> (だったかな?)が葉切れを疑似餌に魚をとる、チンパンジーが台石と打石
> を使ってアブラヤシの実を割る、いずれも破綻を招くことの無い道具使用で
> すね。
> ただし、道具を使うものの個体数が激増すれば、破綻が始まるでしょう。
> ヒトは道具を次々と加工・改良し、牧畜・農耕を覚え、指数関数的に個体
> 数を増加させています。
> これは、同化ではなく、異化(破壊)ではないでしょうか?

−−−

おっしゃる通りだと思います。
私、あまり本を読まないのですが、人口論のなにがしかの本をきちんと
読んだ記憶があります。人間が人間以外の人間を取り巻く環境に対して
影響を与える最大の原因(根本かな)が爆発的な人口増加にあるとあり
ました。
まさに、その通りだと思いました。そして、
人類が過疎化すれば、人間は絶対に助け合うはずだとも思います。

で、付け加えて思うことを。。。

私は自然をアクアリュームと考え、「自らが然るべくして存在する秩序」
だと考え、「自然」の読み方を「じぜん」と、あえて読んでいます。
人間はその中にいる生物です。なので、アクアリュームに大きな影響を
与える影響力を持つ生物がアクアリュームの中で爆発的に増加することは
秩序を乱すことで、すべての生物が死滅することになると考えるように
しています。
私があえてこの様に考える理由は、自分本位、人類本意に考えること
によって、私自身が自然をあなどることを回避するためです。

「自らが然るべくして存在する秩序」は、長い生物の、いや宇宙の可能
性の奇跡であって、人間の優れた頭脳でもそれを作り出したり、回復し
たりすることは絶対に無理だということなんです。
ところがです。ありがたいことにこの自然の秩序の懐(ふところ)は、
けっこう大きくて、少々、人間が騒いでもすぐに元通りにしてくれます。
が、しかし、もう、その自然の力さえも失われてしまうような感があり
ます。
「じゃーーどうしたらいいんだ!!」と、またなりますが、
やはり、アクアリュームの中で騒ぐのは控えなければいけないのでは
ないでしょうか。

ところで、現代人が環境破壊という言葉を使っているのを、自然(じぜん)
的な考えから私なりに申し上げますと、少々、人類本意な印象を受けます。
「ある環境の進化速度はエネルギー密度が高いほど(その環境の領域が小
さいほど、またその環境のエネルギーが大きいほど)速まる(自論)」と
考えていますが、もし、生物の進化速度以上に環境変化が速いと、その
環境には生物はいなくなりただの物質環境になってしまいます。
自然にそういう法則があれば、その法則が起きるだけだと覚悟する必要が
あると思います。
環境破壊という言葉を聞くと、あるいは読むと、まるで環境を人間のため
にだけ維持しようとしているように聞こえます。
私、他力本願という言葉がとても好きなのです。人の力を借りるには、
人に力を貸してもらえるような人間になるという意味で、好きなのです。
自然に対しても、やってやるよ、では、自然はその秩序をなくしてしまう
と思います。

付録ですが。。。道具について補足させてください。

一つ目。
道具の獲得は生物(肉体)進化的な話をしたのではなく、人間の
脳が道具を獲得したときの話です。
道具を獲得した頃は、人間はまだ自分の体の存在もはっきりと認識して
いなかっただろうから自分の腕と枝とをはっきりと区別していなかった。
ただ、痛みを感じたときに自分の腕を痛がっただけだと思うのです。
なので、すべての生物が他の生物、すなわち環境に影響を受けるという
話とは違います。

二つ目。
猿が道具を獲得した環境同化は、現代でも同じであるということです。
現代で言うと・・・たとえば剣道で竹刀を自在に扱うとき、竹刀を
道具として扱うとただの棒振りになりましが、自分を刀に、刀を自分に
同化(融合、一体)すると刀はまるで自分の体の一部分のように扱える
ということです。工具でも、キーボードでも、自動車でも、パワーシャ
ベルでも慣れるとまるで一体になる感覚があると思うのです。
つまり、猿の道具の獲得の原理?は現代人にもあり、無心になって自分
の肉体の存在を忘れたときにこそ巧みに操れると思うのです。

********************
genngorou


▲前の記事へ ▼次の記事へ △記事索引へ △青空MLトップへ

(注)この記事が最新である場合,上記「次の記事へ」はデッドリンクです。