[BlueSky: 4310] Re:4308 捕鯨・多様性・ Racism


[From] "ARAI Tomoaki" [Date] Thu, 30 May 2002 20:51:03 +0000

一ノ瀬さん、皆さん、こんにちは。いろいろな意見を聞けてとても勉強になります。


これは最初にいっておけばよかったのですが、僕はまぁどちらかというと反対「か
なぁ」という、極めてあいまいな立場です。ちなみに沿岸での捕鯨は反対ではありま
せん。ちょっと言葉が足りなかったですね。すみません。ちょっと言い訳をさせても
らうと、実は日本語環境でないパソコンで無理に日本語をうっているのですが、変換
が非常にめんどうで。。。 自分で読んでも、漢字が少なくて嫌なのですが。。。


一ノ瀬さん
> あらいさんは、捕鯨に反対の立場のようですが、ご意見(#4281等)を読む
>と「なぜ、捕鯨に反対しているのか」分からなくなってしまいました。
>
> 捕鯨に賛成しない理由は「クジラは知能が高いからとってはかわいそうだ」
>というご意見かと思ったら、そうではない。
> 一方で、
>
>あらいさん#4281<
>文化的多様性は人類にとって非常に貴重な資源であると思います。ただそ
>の多様性が進化する過程では当然取捨選択が行われたはずです。グローバリゼ
>ーションが文化の多様性を減じるのではという議論がさかんですが、異なった
>文化との接触が増えることでより多様な文化を生み出すこともあるとおもいま
>す。問題はそれをどうとらえるかであって、単純な押し付けともいえないので
>はないでしょうか。またその過程で消えいく文化も当然あるでしょうし、「今」
>の文化をそのまま残すというのは、進歩を止めることであって、未来に継がる
>のでしょうか。
>>
>
>とも主張しておられますが、これは、「捕鯨という文化は消え去るべきだ」と
>いう主張としか読めません。
>
> なぜ、捕鯨という文化は消えなくてはならないのですか?
> ヒンズー教徒は、牛を聖なる動物として大事にして、殺して食べるなどしな
>いと聞いていますが、ヒンディーの文化は消え去らねばならないのでしょうか?
> そして、牛を殺して食らう文化が生き残ることは「進歩である」とおっしゃ
>るのでしょうか?
>
> 上記の#4281の御発言は失礼ながら、特定の文化が他の文化を圧して生き残っ
>てゆくことを進歩と見なす主張としか読めません。それは、正に、多様性を否
>定する、文化的優生主義思想と言えます。
> 今の世界は、「民族自決」を共通の価値として認めっていることを、忘れな
>いでください。
地域ごとの文化がきちんと残っていくことはもちろん大切だと思います。また、僕は
Robert Chambersの意見に非常につよく感銘をうけてもいるので、これまで西洋が一
方てきな文化、生活様式、発展形態を押しつけてきたことが、今日の環境問題の一つ
の焦点だとおもっています。従って、これからは多様性を受け入れることのできる社
会作りが必要だと考えます。
ただ、「文化」をもって物事のアリナシを主張するのには反対です。また、捕鯨に関
して言うなら、正直「日本の」文化というのはちょっと。。。 僕食べたことないで
すし、「僕の」の文化ではない!といいたくなります。僕の場合、特定の文化をバッ
クグラウンドとしてもたないというバックグラウンドなので、どっちが優越かという
以前の問題です。また、これが自分たちの文化だ、と主張されてしまうと、僕には反
論できません。だって何が本来の文化で何がそうでないのか、知識としてしかわから
ないので。。。しかも知識としてもあやふやですし。。。感情は伴ってないのです。

つまり僕としては捕鯨文化を否定するつもりはないですが、捕鯨を「文化」だからと
主張することには反対です。ああ、ややこし。


>あらいさん#4281<
>この点(捕獲頭数を管理すること)はいまだに困難だと思ってます。だって、
>結局(狂牛病)問題が発生したわけですよね?
>しかもそのあとの政府の手際のよさと業者の消費者主義を考えるとやっぱり難
>しくないですか?また仮に商業捕鯨が再開されて、日本で高く売れるとしたら、
>当然他国の参入もありますよね。それでEUでも。。。という話をしたのです。
>またそのときには日本の業者への割当が減るはずですが、それでも産業として
>成り立っていくでしょうか?僕の勉強不足かもしれないですが、そういった議
>論はあまり深まってないですよね。それで可能なら捕鯨再開を求めていけばい
>いし、無理ならもう諦めるしかないですよね。無理なんだから。
>>
> この部分の御発言は、失礼ながら、何を言いたいのか分かりません。
> 現在、何万頭か分かりませんが、国内の牛肉については、完全に狂牛病の
>チェックがなされています。50頭だか25頭だかのクジラを管理することが、
>どうしてできないというのか、理解できません。
僕が心配なのは流通課程です。ラベルが違っていたりとかあったんですよね?
実は狂牛病騒ぎのときから日本にすでにいなかったので、よくわかってないかもしれ
ません。こっちの新聞だと、日本でBSE がでて、ほんの数匹なのに物凄い騒ぎになっ
ている「ようだ」という程度だったので。。。 しかも、実は僕は肉類ってあまり食
べないですし (ベジタリアンではないですよ)、牛肉は全く食べないのでたいして注
意してなかったという。。。


> また、産業として成り立つか否かは、究極的には漁業関係者に任せればいい
>ことで、素人が”議論が深め”ても、的はずれの答えしか出てきません。
>産業として成り立たないのならば、捕鯨を再開したところでそのうち消滅する
>だけのことで、何の問題も生じません。補助金が問題だとおっしゃるのならば、
>補助金に反対するのが筋で、捕鯨そのものの禁止は、筋違いです℃
産業としてなりたつかどうかはその産業の問題です。ただ、結果として鯨の激減と
なってしまった、という問題はありますよね。まぁ、沿岸捕鯨だけならそこまではな
らないとおもいますが。。。 もうひとつは、日本の場合国策として捕鯨拡大路線を
間違った時期にうちだしたわけで、もしそうなら政府がきちんと産業に従事していた
人達に補償をするべきだとおもいます。で、勘ぐり過ぎかもしれませんが、それであ
んなに捕鯨にこだわっているのかなぁ、と。で、それなら果して再開されたらどうな
るのかくらいはきちんと論議しておくべきだと思ったわけです。


> 南氷洋まで出かける捕鯨を、調査捕鯨クラスの捕獲頭数で成り立たせるのは
>明らかに不可能です。けれども、日本沿岸でのミンク鯨の捕鯨にかかるコスト
>を、調査捕鯨と同次元で語るのは完全な誤りです。もし、これが成り立たない
>ので有れば、日本の沿岸漁業自体全て成り立たないのではないでしょうか?
これはまったくその通りです。遠洋捕鯨を念頭においてました。失礼。


> かつて、日本の漁師が、自分たちで費用を負担して、イルカを大規模に駆除
>したことがありました。このことは、食べるための捕鯨以外にも、漁業資源保
>護のための捕鯨が、完全に商業ベースで成立することを示唆しています。
確かに。。。 でも、ちょっとまって下さい。イルカと鯨を、然も全部ひっくるめて
議論するのは無理がありませんか。これは反捕鯨の人もそうですけど、それって猿と
人間をひとくくりにするくらい無理がある気がしますよ。と、これは知らないのです
が、ミンククジラが漁業資源を食べて減少させているというのは、どこの海なんで
しょう?沿岸での捕獲はともあれ、南極とかにいくとなると話が違ってくるきがしま
す。うろ覚えですが、問題になっているのは南極海でプランクトンを大量に消費して
その結果ほかの種に大きな影響を与えるという話もあった気がするのですが。。。



>
>あらいさん#4281<
>それにミンククジラが魚を食べてるって。。。 それは食べるでしょ。漁業資
>源が減っているのはとりすぎが大きな問題で、それを鯨のせいにするの議論は
>正直好きになれません。
>>
> 日本人はマグロ等を食べ過ぎて居るとは思いますが、イワシ、サンマ等のク
>ジラによる補食量が膨大であることは科学的事実なので、これを好き嫌いの観
>点から否定していただいては困ります。
>
> それに、人類が魚を食べる以上、クジラとの間では競争関係が生じます。場
>合によってはクジラの数を調整しなければならなくなるのは道理です。
> 人類は陸上においては、在来の野生生物と土地の取り合いを行いました。そ
>して人類は、野生生物を死滅させ、その後に自分たちの都合の良い作物や家畜
>をはびこらせて来ました。だから、僅かに残った野生生物が増えて、保護区か
>ら溢れてくると、未だに撃ち殺したりしていますよね?
> この事実を、あらいさん流に表現し直すと
>「野生生物が農作物を荒らすのは、要は人間が彼らの生息地を奪いすぎたのが
>原因で、それを野生生物のせいにする議論は好きになれません」
>となります。
> じゃあ、全ての農地を、原始の状態に戻しますか?

うーん。やっぱり原始状態に戻すのは無理があるでしょうね。。。 現在、環境保全
と開発の共存する可能性について勉強中です。そのうちお答え出来るようになればい
いのですが。。。限定下での野生動物の食料りようはむしろ良い可能性があるとおも
うのです。

好き嫌いの問題は大切ですよ。というのは外交という側面でです。他国だって、自分
の国民が受け入れられないような条約や、取り決めは受け入れられないとおもいま
す。問題があるとおもうのは、そのへんの宣伝合戦で日本はちょっと負け気味です
ね。どっかみたいに突っ張る方法 もあるけど。。。IWC は単純な科学議論の場だけ
でなく、外交の場でもあるわけで、いまの主張の方法は戦略として難しとおもうので
す。と、いってどうしろといわれても困りますけどね。

> 魚を食って育った鯨はまずいんじゃないでしょうか?
それはやっぱり肉食の動物は美味しくないからですか?でも、魚はどうなんでしょう
ね。日本人は沢山たべますよね。 かつてどっかでよんだけど、日本人は美味。。。
関係ないですね(^^;;;

すみません。どうも自分の意見がはっきりないので、どうしても粗探しっぽい話の展
開になってますね。自分で考えても、賛成、反対というより「主張
の仕方」について議論している気がする。。。

あらい


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