[BlueSky: 3777] 技術と科学のありかた


[From] Sawaguchi Yuji [Date] Fri, 09 Nov 2001 14:50:49 +0900

澤口@一升金です。

Y.Kuzunukiさんの<001301c168be$255b4d20$1a01a8c0@demeter>から
>システムが円滑な運営や全体の利益を考える時、科学は無駄の
>ない合理的な判断を下してくれる。
残念ながら、人間は全システムを一挙に把握することはできません。
科学で出来る判断は抽象化・簡略化されたシステムモデルについて
の判断なので、現実のシステムそのものはそれを参考にして経験的
な蓋然性から判断するしかありません。
合理的と言うより、科学を援用することによって最低限の妥協点を
見つけるコストが安く済むわけです。

>新しい科学的な発見がなされ、それを利用した技術開発に取り
>組む前段階で、その技術が何を目指しているのか、ベネフィット
>とリスク、開発者がどのようなユートピア像を持っているのか、
>等が明らかにされ、社会的な選択を受けるようになればいいのかな、
>と思いました。
科学者自身に政治的方向性を持たせるのはどうでしょうか。
キュリー夫人がラジウムの研究をしていたとき、核爆弾や放射線治療
まで視野に入れることを期待できないでしょう。
医療の発達は病人や怪我人を救いましたが、逆に軍隊を行動しやすく
したという側面も持っています。


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