[BlueSky: 3778] Re:3776 狂牛病と科学


[From] "yuichiro komiya" [Date] Fri, 9 Nov 2001 15:06:55 +0900

こんにちは、小宮です。


澤口さん:
> >大掛かりな資本が必要となって、よくいえば「社会に貢献する」、悪くいえば
> >「金儲けのための」分野の研究しかされていない(することができない)のが
> >現状なのではないでしょうか。
> おおがかりな資本を要請する研究で資本回収できないし社会貢献も
> しないもので社会的に重要な意義のあるものなんて存在するのでし
> ょうか?

確かにないですね。

> 科学に限らず、社会的行動というものはなべて他人の共感が何らか
> のかたちで必要でしょう。
> 誰に、どうやって共感を得るかは科学の範疇ではなく、社会共生は
> どうあるべきかの信念の問題ではないかと思います。

ここはちょっと意味がわからなかったのですが、他人の共感という
ものをお金という形でとって科学の研究を行ってもそれは悪いこと
ではない、という意味でしょうか。それならまったくその通りだと
思います。僕は、科学が金もうけ主義で発展しているのを批判して
いるわけではなく、現在の資本主義においては、科学の発展と
いえども経済の影響をうけずにはいられないということをいいたかった
だけです。

> >ここですが、現在の社会では既に欲しがるものをメーカーが供給する、
> >というよりは、メーカーが消費者の購買意欲をCMその他で刺激して、
> >需要を作り出している点が大きいと思います。なんといっても、
> >資本主義社会は、消費することで成り立っている社会ですから。
> CMで意図したように消費者コントロールできるなら、世の中に倒産
> する企業はありません。
> CMはきっかけとして作用するのであって、購買動機そのものはやは
> り消費者が内在的に持っているものだと思います。
> 現代社会というのはお祭りみたいなものですね。誰かが太鼓を叩くの
> をみんな待っている。

これはそうなのでしょうか?コカコーラのCMを見るまでに、それを飲みたい
と思った人がいるでしょうか?DVDやデジタルカメラ、年々高性能になっていく
パソコンも消費者が望んでいるから作られているのでしょうか?

CMというのは、単にTVや雑誌での広告のことだけを言っているのでは
ありません。インターネットでの情報、くちこみの噂、その他なんでも、
あらゆる情報によって消費者が刺激されてそこから新たな需要が
産まれているということです。

昔は需要があって、それにあう製品が作られたのですが、供給過剰になって、
需要が少なくなってきた高度な資本主義社会では、企業の存続のために
需要が作り出されているということです。(何度もいいますが、もちろんそれが
悪いといっているわけではありません。それが資本主義社会の特徴であり、
科学の発展の問題を考える場合でも、そのことを考慮しなければいけない
と思っているだけです。)

「ステイクホルダ−・マネジメント - 現 代 企 業 と ビ ジ ネ ス ・ エ シッ ク
ス」
(晃洋書房版)の紹介のページに僕が考えていることがうまくまとめられて
いました。

http://www2.justnet.ne.jp/~juka/Invitation-to-StakeholderManagement-index.ht
m






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