[BlueSky: 3767] Re:3757 豊かな国


[From] "Y.Kuzunuki" [Date] Thu, 8 Nov 2001 15:18:50 +0900

葛貫です。

「技術と科学のありかた」から、話がはずれてしまうのですが、

小宮さん:
> 豊かな先進国でも、生きていくのは大変なことなんだと
> 思いました。

10月27日の朝日新聞の《天声人語》に、こんなことが書かれ
ていました。 

・・・・前略
世界を100人の村に縮小するとどうなるか。その村には
「57人のアジア人、21人のヨーロッパ人、14人の南北
アメリカ人、8人のアフリカ人がいます。70人が有色人種で、
30人が白人。70人がキリスト教以外の人で、30人が
キリスト教」に始まってこう続く。 「・・・・・6人が全世界の
富の59%を所有し、その6人ともがアメリカ国籍。80人は
標準以下の居住環境に住み、50人は栄養失調に苦しみ、
1人が瀕死(ひんし)の状態にあり、1人はいま、生まれよう
としています」  さらに「1人(そうたった1人)は大学の
教育を受け、そしてたった1人だけがコンピューターを所有し
ています」と続く。・・・この縮図の数字の根拠ははっきりしない。
少々変な数字も交じっているようだ。・・・・「もし冷蔵庫に食料
があり、着る服があり、頭の上に屋根があり、寝る場所がある
のなら、あなたは世界の75%の人たちより恵まれています」
といった解説を加えていく。後略 ・・・

↑を読み、【3423】で紹介して下さった
------------
でも・・・わたしたちのこのせわしなさ。
電車のラッシュといい、自動車の渋滞といい、
異常だと思います。あまりにあたりまえになって
しまったスピード。でもこんなせわしないペースで
生活しているのは、地球上でほんのひとにぎりの
人間だけ。
-----------
を思い出しました。

喩えが悪くて申し訳ないのですが、世界からみれば、
> 自分のやっていることに疑問を持って仕事を放り出す人は、この社会
> では淘汰されていく。結局、個人が自由に活動できる社会では、個別の
> 技術革新が推し進められていくということになります。
という場は、特殊な環境でのみ有利に生きられる細菌のように、
潰しが効かない特殊な知識・技能を持った人達が、狭い特殊な場
を巡って凌ぎを削っている、極々特殊なところのように思えてき
ました。

これからは、特殊な場でのみその有効性を発揮できる知識・技能
だけではなくて、どこででも何とか生きて行ける力みたいなものも
培っておいた方がいいのかもしれない。

霞を食べて生きているのではないのだから、生の基盤となる「私達
の食べ物」に関する問題、第一次産業の後継者問題、技術(勘の
ようなもの含めた)の伝承方法等を、きちんとおさえておかないと、
後々、辛い目にあうことになるのではと思われました。

#その時の情勢により、「私達」の範囲が変化する可能性もあると
#いうことも頭の片隅におきつつ。





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