[BlueSky: 374] Re:366 遺伝子組み替え食品について


[From] Shigeru Hoshino [Date] Tue, 10 Aug 1999 08:08:37 +0900

中澤様、青空MLの皆さんおはようございます。

Minato Nakazawa <minato@sv3.humeco.m.u-tokyo.ac.jp> さんは書きました:

>それならば,害虫撲滅は諦めて,共存の道を探る方が有望なの
>ではないか,とぼくは思ってしまいます。ヒトの病気でも,
>マラリア原虫のように進化速度が速いものについては,撲滅
>から制御へと対策が変わってきています(ただし,ワクチン
>開発による撲滅が完全に諦められたわけではありません)。
>病原体は,宿主とのつきあいが長くなるほど,弱毒化する傾向
>にありますから,新しい淘汰圧をもたらすのはやめて放って
>おけばいいと思うのですが。
>#農業の専門家の方からは甘いと叱られてしまうかも?
 
 医学にはジョージウイリアムスが提唱するダーウイン医学と言う
新しい分野があります。九州農試の遊佐氏が提唱するダーウイン農学
(詳しくは日本科学者会議九州農試分会のホームページ分会ニュ
ース78号http://www.affrc.go.jp:8001/jsaknaes/index.htmを参
照のこと)では、中澤さんの主張していることを含めて、これか
らの農業を考えていかなければならないとされています。
 作物と病害虫は共生していかなければ結果的には共倒れになります。
進化論の発想を含めることにより、病害虫との鼬ごっこをやめるよう
になればと私も考えています。
 これまでの病害虫を防除するという発想の遺伝子組換えでは、鼬ごっ
こを永遠に続けていかなければならない。これでは、企業は永続的に儲
けることはあっても、農民は搾取され続けることになります。








                        広島県立農業技術センター
                       環境研究部 星野 滋
                       739-0151東広島市八本松町原6869
                       TEL 0824-29-0521
                       FAX 0824-29-0551
hoshino@arc.pref.hiroshima.jp


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