[BlueSky: 363] Re:355 教育に関して思うこと


[From] Ken Goto [Date] Mon, 09 Aug 1999 17:18:12 +0900

葛貫@4児の母さん、青空MLの皆さん、
                   後藤@帯畜大です。

葛貫さん【355】:
> 私が通った中学・高校と学校では、教師を採用する時、幸福な(richではない)子供
> 時代をおくった人という選抜基準があったという話を聞いたことがあります。
う〜ん、こういう学校もあるのですね。初耳です。僕の教育理念にピッタリとい
う感じです。低学年ほどこうした理念が求められる、と思います。

> そして、当時は、自律できないことはも恥ずかしいことなので、校則は持たないとい
> う方針でした。
これは、公立校でも昔はそうでした。

・・・ただ、中学・高校と制服だけはありました。60年代末、全国の進学優秀
高校を中心にして制服撤廃の高校生運動があり、そうしたところでは制服
も撤廃されました。

> 中学3年生、小学6、4、1年生の子供達を通して、いろいろな「先生」といわれる人
> にお会いしてきましたが、生きていることを肯定的にとらえ、
> 「〜たい」という自発的な欲求を持って自分自身が楽しんでいる方と、
> 「〜べき、〜はず、」に囚われて、その遵守に追われている方では、子供達
> が受ける取る豊かさが全く違うなと言うのが実感です。いろいろな大人がいるのだと
> いう、いいサンプルだと思えればいいのでしょうが、過剰適応しようとする子供は苦
> しいかもしれません。
高校生ぐらいになると、もうしっかり自分をもってますから「過剰適応」はない
でしょうけど、小学・中学生段階では大きな問題になるでしょうね。

高校の時の僕のクラス担任(3年間同じですが、3年次初期に逝去)は、クラス
全員から慕われていました。その秘密は、一口で言い表すのは難しいのですが、
純朴性かな?「囚われて」いなかったのは確かです。オリジナルな思想性を感じ
させた、といってもいいかもしれません。

・・・数学の教師ですが、高校数学ともなると脱落者はたくさん出てきます。数
学授業の進行で、だらけてきた時、拍手喝采を浴びながら僕が意地悪な質
問(もちろん数学の)をするという楽しい授業風景でした。もうひとり、
僕と同じ任務を持った友人がいました。

こういう生徒がいたら先生も楽だろうな、と教員になってから思いました。

これと対照的だったのは、***科の教師ですが、「成績のいい子」が嬉しくて
たまらないという風情でした。これは「囚われて」いますね。器が狭い、という
か。受験をとても意識した授業になっててつまらない。僕は、白紙答案を出すな
どして反抗した「可愛い」少年でした。

・・・授業を退席すると、担任に言ってもいいか!というから、どうぞ!と言っ
てあげました。今思うと、やりすぎたかな、とも思うのですが、、、若者
とはそういうものであってよいかな、と自己弁護したい気持ちの方が強
いのです。

とにかく、困ると、担任に言いつけることしか手立てを持たない先生でし
た。でも、こういうタイプの先生は残念ながら今でもとても多いといわざ
るを得ません。

> この許容量が豊かさの指標になるかもしれません。
そうですね。こどもは誉められることで意欲を高めていきます。むやみに誉める
ことはありませんが、こどもの努力だけは、全面的に認めて欲しい、、、そうす
れば、子供の個性に応じて「生きがい」を見つけていく。そうした形が全般的に
浸透していけば、「幸福な子供時代」をおくれる子供が溢れるようになって、明
るいのですが。

後藤 健
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帯畜大 生物リズム学 Phone (& Fax): 0155-49-5612

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