尼崎市の一ノ瀬です。
このところの日本では、自分達の論拠そのものにまでメスを入れて、その正当
性を見つめ直す人が少ないように感じられます。自らを疑うという太田さんの態
度は、大変に貴重だと思います。
太田さん[#2625]<
・選挙では主権者が自分の利益を極大化してくれるひとに投票するのは、あたり
まえ
・どうして族議員が、その存在自体が悪のようにいわれているのか
>
端的に言えば、
「一部の利益と全体の利益は、一般に一致しない」
からです。
更にいえば、族議員が人々を組織化するために利用している権力は、一種の特
権であって、国民全般の要望を公平に反映する機能を有していないためです。
一部の業界が、企業組織や官僚組織とのつながりを利用して、業界関係者を組
織化する場合、そう言うことの出来る業界は、元々政府とのつながりが深い、全
国民の内の極一部でしかありません。
一般の企業、あるいは、ベンチャーなどは、絶対にそのような組織は持ち得ま
せん。
故に、不公平が生じます。一票の下の平等が崩れ去り、そのような組織を持ち
うる業界のみが、政策決定の上で、圧倒的に有利な立場に立ち、国会が、特定業
界のために奉仕する機関に堕してしまいます。
喩えて言えば、”独占禁止法違反”に似ています。
利潤追求は企業の本質ですが、独占的な支配力を恣にする企業が現れると、マ
ーケットメカニズムは停止して、市場は消費者から金銭を搾り取る場に変質しま
す。そういう行為を許してはいけないと言うことです。
故に、憲法第十五条第二項に
「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。」
と定められています。(でも、国会議員に関する記述はないが、、、、)
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