[BlueSky: 3601] Re:3600 環境教育など


[From] "Kaz. Yokoyama" [Date] Fri, 24 Aug 2001 17:27:48 +0900

葛貫さん、皆さんこんにちは

皆さんのところはまだ夏真っ盛りでしょうか?北海道の十勝はすっかり秋の気温
です。それでも今日は夏の名残の残暑を楽しんでいます。

> ひとつひとつの項目についての感想は、まだきちんと述べることが
> できるほど、頭の中が整理できていないのですが、通して読んで、
> 思ったのは、「環境についての知識の伝達」は比較的容易だけれど、
> 「環境の保全のための働きかけ」の動機づけ(sense of wonderと関係
> するように思われる)となる「環境の中での環境の直接体験」の指導
> (?)は難しいだろうなということでした。

「行動」への動機付けに繋がらない「知識」を「比較的容易」に「伝達」する意味っ
て何でしょうか?

前にも「共通幻想(だったかな?)」の話で、「経験を経ないで人は真に理解でき
ない。」と言った話をした覚えがありますが、未完成でも良いから先ず体験が先の
ように思います。農業に関する仕事をして来た身として、初めて大農業地帯である
十勝に住んでみての実感です。

そこに立ってみないと感じることが出来ない「臭い」の中に大切なことがたくさん
あることを日々感じています。せめて現実に立つことが出来ないのであれば。
インターネットの力を借りても良いではないですか。理解したいと言う強烈な欲求
があれば、PCの画面からでも臭いを嗅ぐことが出来ると信じています。


> 時と場を提供することはできるけれど、参加者が直接体験から得た
> 「エッセンス」のようなものを意識に上らせるサポートをする作業は、
> 場を提供した側の自身の見直しも、もたらすことになるのだろうな
> と思いました。

今ちょうど農に関して同じ様な取り組みをしている「未来農業集団FFG」と言う
農家さんと一緒に仕事をしていて、彼らが「VOSバーチャルオーナーシステム」
面白い取り組みを始めたのでご紹介します。

これは、都会の消費者に出資を頂いて十勝の畑作農業の仮想オーナーになっていた
だき、オーナーには農業の日常を直接ライブでを提供するというものです。秋にな
れば、当然オーナーの投資額に見合う配当を収穫物で支払うと言うシステムです。

提供されるライブ情報には、携帯電話を利用して現場で入力したリアルタイム農作
業日記、その時の音声、画像から、インターネットライブ画像、imode掲示板を使っ
ての農家との直接対話などです。何れも「臨場感」を最大限重視し、仮想でも現場
の感覚をより生々しく味わって貰いたいと言う趣旨が伝わってくる内容です。

開始を前に、周囲からは「農薬散布画像なんかライブで流して十勝のクリーン農業
のイメージを傷つける気か!」と言った反対もあったそうです。しかし、虚構の
イメージこそが、人を惑わすもとである。現実の農業を十分理解、あるいは理解し
たいという共感を大事にして欲しいという強い意志で立ち上げの日を迎えたそうです。

環境と農は同一の問題という私の観点と、葛貫さんの発言を受けてご紹介させていた
だきました。知りたいと言う積極的な欲求も、体験に根ざした正確な知識もないところ
に発生する無知、逆に字花のような誤ったイメージが諸悪の根元の様な気がします。

岩手の澤口さん何かも同じ様な気持ちじゃないでしょうか?
なおVOSの詳しい情報は、集団HP http://www.dgc.co.jp/ffg/をご覧下さい。
横山 和尚/DGC総研


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