邑瀬です。鈴木さん,こんにちは。
鈴木さん:
> しかし、草地になると、どうなのでしょう。
> 研究報告例が少ないように思いますが・・・。
樹木が吸収した炭素(二酸化炭素)は木質の部分にリグニンやセルロースとし
て長い間固定されたままですが,草本のほとんどは1年で入れ替わります。植
物体が土に還る(=土壌微生物などが分解する)と同時に,炭素は分解者の出
す二酸化炭素として再び大気中に戻ります。一方,大気中の二酸化炭素を減ら
すには,長い間炭素を別のかたちに固定しておく必要があります。したがって,
草地の二酸化炭素吸収ではあまり効果がないということになりますね。
> 最近、東京都が屋上緑化を奨励したり、
> 神戸の方で校庭の芝生化が勧められたりしていますが、
> 芝生の面積あたりの二酸化炭素固定量などは
> 知られているのでしょうか。
屋上緑化の主目的は,植物の蒸散で温度が下がるのを利用して,ビルが温まる
のを防ぐことです。NOxなどの大気汚染物質を吸収する効果もあると思います。
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