[BlueSky: 3245] Re:3243 文明の生態史観


[From] "Y.Kuzunuki" [Date] Tue, 17 Apr 2001 11:18:19 +0900

こんにちは、葛貫@神奈川です。

こちらでは、八重桜が満開、ツツジやボタンもそろそろ咲き始め、
春爛漫という言葉は、今の時期のためにあるんだなと思います。

日曜日に行ってみた雑木林は、新芽が踊るように成長しており、
2週間前とは全く様子が違っていました。
木の種類によって、新芽の色がずいぶん違うんですね。

今回は、上の子達は、それぞれ用事があったので、末っ子だけ
連れて行きました。最初は、鳥の声の聞きなしとかして楽しそう
だったのですが、自分のズボンにしゃくとり虫がくっついている
ことに気が付いた後は、おびえてしまって、木の枝が被さって
いない、草が生い茂っていない、明るい道に出るまでは、居心地
が悪そうでした。
農学部出身なのにミミズ、芋虫、毛虫、ヘビ等は敬してこれを
遠ざける君のせいだと、また、夫に文句言われてしまうかなと
思ったのですが、いくら平気を装っても、子供は、母親のギョッ
とする気配を敏感に感じ取ってしまうし、どうしても、私が(゜゜;)
と一瞬、固まってしまうのだから仕方ない。
子供が慣れるまで、君は一緒に来ない方がいいと言ってくれれば、
そうしたかもしれないのに (_ _,)/~~。

須賀さん【3243】:
> このあいだの土曜日、長野駅前の本屋で次の本をみつけて、
> 2日でよみおえました。
>
> 梅棹忠夫編『文明の生態史観はいま』(中公叢書)
>    中央公論社 2001年2月20日初版印刷
>            2001年3月10日初版発行
・・・中略失礼・・・
> 対談は(川勝さんが梅棹さんをたいへん尊敬していることもあって)
> とてもなごやかにおこなわれていますが、ふたつめの対談の後半
> では、川勝さんが「海洋史観」を武器に梅棹さんを押しまくっていて
> なかなか楽しい本です。今西進化論をめぐる川勝さんの妙な思弁が
> でてこないのもいい。

川勝平太さんの『文明の海洋史観』は、まだ読んでいないので、
それを読んでから、ご紹介の本、読ませて戴こうかな、と思います。

先週は、とあるシンポジウムのパネル・ディスカッションを原稿に
起こすお手伝いをしていました。

各々のパネラーの講演もさる事ながらパネル・ディスカッション
って、面白いなと思いました。

こういうと語弊があるかもしれませんが、頭の切れるパネラーが
他のパネラーの核になっている部分を見抜き、それを際だたせる
ように議論を進める様子、いや、なんか、すごいなと思いました。
同時に、そのようなパネラーの人選をした企画者の慧眼、議論を
引き出すように話題を持ってゆく座長の力量のようなものって、
実際、あるんだなと思いました。

> > 認識の議論は、“べき”の議論ではない、
> わけですが、たとえば「地球環境問題」というときの「地球環境」
> ということばからどのような世界をイメージするかを考えたとき、
> このような認識の議論を注意深くふまえることの大切さを感じます。
>
> その意味で認識の議論には、“べき”の議論にもはたらきかけて
> いく側面がありますね。

はい。「べき」の壁を取り払い、思考の自由度を上げるために、
認識の議論が役に立てばと思います。
また、使い用によっては、横山さんが【3237】で仰しゃった
> この点は環境に関係ありそうなので少しコメントしますが、
> 「複雑系」は頑健であるが、制御できないと言う考えは有りますが、
> そうでもないかもと考え始めています。狭義の「制御」は無理でも、
> 緩やかに有る方向に向かわせる「誘導」の様なことは出来る様な気が
> します。私が農家の畑の土壌微生物を使って試みているのはそう言う
> ことです。社会についても、複雑だけれど既に結構そうやって誘導
> されている様な気がしますが・・・
に関係してくるのかな、とも思われました。

> 僕の視点はこれとはすこし少しずれていて、ジャレド・ダイアモンド
> 『銃・病原菌・鉄』(草思社)の進化生態学的・生物地理学的歴史観
> との類縁性に興味があります。しかしこのことは、ダイアモンドの
> 歴史観が「アメリカの普遍主義的挑戦」とは異質なものをふくんで
> いることをもものがたっているのかもしれません。・・・といいつつ
> まだよみおえていないダイアモンドの本をはやくよまなければ。

梅棹さんの「文明の生態史観」は、ユーラシア大陸について取り
扱っていて、所謂、新大陸に関するコメントはほとんどありません
でしたよね。ユーラシア大陸で、ある程度出来上がった文明(社会
システム?)を持ち込み、移植した新大陸にはその土地の風土との
関係を織り込んだ「文化」と呼べるものはあるんだろうか、等とも
思いました。

で、和尚さんがお好きでない(笑)、「自分の都合」という糸井さん
のコラムを思い出しました。 http://1101.com/saisin/2_0305.html
ご参考まで。

では。




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