[BlueSky: 3209] Re:3206 堂本知事誕生


[From] "Y.Kuzunuki" [Date] Sun, 1 Apr 2001 09:16:08 +0900

こんにちは、葛貫です。

識@千葉さん:
> 岩波同時代ライブラリー『生物多様性』の著者の堂本さんが
> 千葉県知事となりました。
> 三番瀬問題は白紙に戻すということですが、2/3以上が自民系の県議
> 会で、これからが思いやられます。

長野もそうですが、県民の支持を受けて誕生した知事と県民が選出した
県議会議員が持つ志向性が異なるというのは、何を意味するのだろうと
思います。知事は理念で、県議は地縁で選ばれるということでしょうか。

三番瀬の埋め立ても、脱ダム問題も、結果は、将来にわたってその土地
に住み続ける者が担うことになるわけで・・・・。
諌早湾の愚を繰り返すことは避けた方が良いのでは、と思います。

今、農相の谷津さんという人は、よりによってなんでこんな時期に農相
になっちゃったんだろうと、我が身の不運をかこち、総選挙、解任を、
一日千秋の思いで待っているのではないでしょうか。
第十堰が問題になっていた頃、建設大臣だった人って、今、何をしてい
るのでしょうね。「大臣」と呼ばれる人の言質を取るよりも、その事業
に実際携わった人達に、どのようなビジョンを持って計画を立てたのか、
問いただした方が良いような気がするのですが・・・・。

でも、そのような問題もふっ飛ぶような大変なことになりそうですね。
「日本発の世界不況」回避へ正念場 日銀の量的緩和政策
http://www.asahi.com/0319/news/business19015.html

海外からも不良債権処理を迫られ、「建設業界が膿を出した時、農協の
膿、財投の膿が一気に出てくるでしょう。その時こそ、翻弄される安定
性を皆で身をもって味わうことになるでしょうね。」に、間もなく直面
しなければならなくなる。
総理にしろ、省庁の大臣にしろ、誰もやりたくないだろうな(笑)。

3月30日の朝日新聞の天声人語に、
「これ以上豊かにも便利にもならなくていい。その思い切りを思想化
することだ。この調子でいったら人類は自滅する。」という哲学者の
木田元さんの言葉が載っていました。

「これ以上豊かにならなくてもいい」ではなく、豊かさを求め続ける
ことは悪いことじゃない、でも、求める豊かさの「質」を見直す必要が
あるように思われました。「豊か」という言葉にどのような「色」を持
たせるかは人次第ということになるのだと思います。

自分の思い描くユートピアに向かうために自発的に迎える変化、そのた
めに経なければならない痛みは肯定的に受け止めやすいし、我慢しやす
いけれど、強いられた変化は、系の存続のために必要なものであっても、
犠牲者意識を引き起こし、耐え難いものになってしまう。
誰が、どう、社会の舵を取って行き得るのか、それ以前にどう自分自身
の舵を取って行けるか、一人一人が直面しなければならなくなるのだと
思われました。

【3140】で、
We are what we think. All that we are arises with our thoughts.
With our thoughts we make the world. -- Buddha
は、「色即是空 空即是色」を意味するのではと、書きました。

物質やエネルギーの状態や流れ、事実関係を見て行くのが科学の役割、
世の中で起きている現象から、意味付け(色)を除き空の視点から眺める、
色即是空の視点を持つことが科学の役割であるように思われました。

でも、言語を発達させ、「未来」を想う脳を持ち、集団生活をする人は、
それだけでは、多分やって行けない。自分(達)のしていることに何らか
の意味付けをしなければ、今後の行動の指針を立てられないではないかと
思われました。「事実」にどのような意味を持たせ「真実」とするのか、
空に如何なる色をつけるかは、人に任されているのだと思います。
科学的な事実を踏まえた上で、科学の領域ではないこの部分をどう扱うかが、
今後、一番の課題になるのでは、と思われました。

>デネット著『ダーウィンの危険な思想』

まだ、本は読んでいないのですが、三中信宏さんの書かれた詳細目次が
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?bibid=01963417&volno=0000&revid=0000018392
書評が http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?bibid=01963417&volno=0000&revid=0000018451
に載っていました。
#この書評の続きをevolveMLに何通か投稿していらっしゃいました。
#いつものことながら読み応えのある書評でした。

ご参考まで。









▲前の記事へ ▼次の記事へ △記事索引へ △青空MLトップへ

(注)この記事が最新である場合,上記「次の記事へ」はデッドリンクです。