[BlueSky: 3149] Re:3148 利他的な遺伝子


[From] "Y.Kuzunuki" [Date] Sun, 18 Mar 2001 16:59:43 +0900

葛貫です。

後藤@帯畜大さん:
> サルトルはね、手段を選ばぬ闘争を好んだ全共闘諸君の教祖的存在とし
> て崇められていたので、一度も読んだことはありません。

知りませんでした。
高校生の時、「もし、人類が核で滅んだとしたら、人がそうなることを
選んだ、いや、望んだからだ。」というようなことをサルトルが言った
ということを習いました。神の意思とか、性善説とか性悪説とか言うの
ではなく、起こることは、人の選択の結果であり(意識的であるか、
無意識であるかは問題ですが)、その責任を負うのが当然だというよう
な潔さが好きだったのですが。

> > 「鈍」というより、如何に他のものに気を散らさないでいられるか、
> > 対象に集中できるか、どれだけの思い入れを持っているかなのだと
> > 思います。

つい先日まで、自分の専門からえらく離れた分野の英語の文献の抄録を
作成していました。十脚目の分類に関する文献で、手元にある百科事典
やインターネットで検索しても、和名や身体の場所を表わす専門用語が
わからない、エビか、カニかは図でわかるのですがどんな生物であるか
自体がわからない、イメージが湧いてこない、その研究がどのように位
置付けられるのかもわかりませんでした。夫にも手伝ってもらったので
すが、最後には「私には、できません」と言って返却しちゃったら、
と言われてしまいました。脇目も振らず、毎日、このような研究に勤し
んでいる人達がいるんだ、そのような努力が「科学」の基礎をつくって
いるんだと感じ入った次第です。その方達は、一方ならぬ思い入れを
もってエビの足についている剛毛が何本とか、干潟のカニの雄と雌、
それぞれが一年に吐き出す砂粒の数を何年も数えていたりするわけで。
結果を知ることは面白いけれど、私には、とてもできません。

> 女は、(一般的に)、男への愛のシグナルを無意識的に送っているそう
> ですね。で、女どうしだと、誰(女)が誰(男)を好いてるか、だいた
> い分かるらしい。

そうなんですか。無駄な競合、無駄な投資を避けるために有効かも。
うろ覚えですが、つがいになることにより妊娠、出産、育児と不自由
な期間を経なければならない雌は、雄がどれほど自分に労力を投資して
くれる気があるのかを見抜く勘のようなものを発達させてきていると
いうような話をどこかで聞いたことがあるような気がするのですが。

> でも、男は(一般的に)そのシグナルを受容するアン
> テナの性能が極端に悪いか、欠除していて、認知できないと言われてい
> ますね。つまり、鈍なわけです。まぁ、鈍という言葉にこだわる必要は
> ないのですが、泰然自若とした部分、と言ったらよいでしょうか?煩悩
> からの自由独立、と言ってもよいかもしれません。

そうなんですか。そのようなアンテナを発達させる必要なかったの
でしょうね。でも、一昔前の男性の印象を受けます。
ま、better halfと思い込める相手をみつけて、再生産が済んでいる
私にはもう関係のない話ですが、我が家の娘達が、そのような男性に
惹かれるか、時間や気持ちを投資し続けるか疑問です(笑)。

大部、本題から外れてしまいました。
では。





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