[BlueSky: 291] Re:289 8月2日朝日新聞より


[From] yuichiro komiya [Date] Wed, 4 Aug 1999 11:54:05 +0900

こんにちは、喜多さん。小宮です。御意見ありがとうございました。
いろいろな人の意見が伺えるというのは本当に勉強になりますね。僕
も思ったことを書いてみようと思います。

僕がこの記事を批判しているのは、以下の箇所です。

> >  記事は「鎖国政策を捨てて145年もたつのに日本人の外国人移
> > 民嫌いはやまず、しかも少子化に拍車がかかってきた」ため、労働
> > 人口の減少が深刻な段階に至っていると指摘。一方で、銭湯に対す
> > る政府の補助を例に挙げ、「消滅しつつある産業になお公的補助を
> > 注ぐ情緒的な産業保護政策が、日本経済の生産性を損ねている」と
> > 述べた。

外国人移民を嫌い、労働人口が…というのは僕にはよくは理解できま
せんが、その通りかもしれません。問題は次の「消滅しつつある産業
になお公的補助を 注ぐ情緒的な産業保護政策が、日本経済の生産性を
損ねている」という箇所です。

喜多さんwrote
> そのくせ,過疎の市町村の建物は「お城」の様な立派な物ばかり。田
>舎の中心地でもゴーストタウン化していても,「親方日の丸」でぬく
>ぬく「お城」で仕事をしている人は,全く危機感がなく,「まあ,人
>口が減れば,どこかと合併したらええわ」「青い海,美しい水これが
>あったら人は誰もいなくなっても良いわ」と思っている様で。
>
> どだい国の補助で,産業基盤のない産業を「優遇」しても,絶対に何
>も良くならず,現に「補助を貰ったり」「優遇して貰っても」そうし
>て貰っている人が何で補助して 貰っているのか,意味が判らなかった
>り,全く無駄な援助とありがた迷惑に思っていたり,強いては「どん
>ぶり勘定」の「ばらまき援助」で,癒着と甘い汁ばかり吸う結果にな
>る。
>
> ニコラ・クリストフ記者の指摘は,私は非常に的を得ており,私には
>「 国際企業の高層ビルや、ファーストフード店が立ち並ぶ国になって
> ほしいようですね。」なんて微塵も感じられず,彼の指摘は国も地
>方自治体も,日本 人一人一人が素直に学ぶ必要があると思いました。


僕は、アメリカが昔から行ってきた、資本主義を基板とした自由な国際
競争を他国に押し付けるやり方は、こと農業や日本古来の文化に対して
は断固として反対しています。コメの開放、安い牛肉の自由化、柑橘類
の輸入、これらを自由化することは、日本の昔からの伝統的な農業を、
厳しいコスト競争にさらすことになり、日本の農業、伝統の破壊につな
がるでしょう。日本もアメリカの自由な資本主義を受け入れて、急速に
欧米化が進みました。それは、国民一人一人に、快適で便利な生活をも
たらしたかもしれませんが、本当に豊かな生活をもたらしたのでしょう
か?

僕も佐賀を捨て、都会に出てきました。都会の刺激的な生活、科学文明
に満ちあふれた便利な生活になれた今、いまさら佐賀に戻って生活はで
きないでしょう。しかし、矛盾しているかもしれませんが、僕は佐賀県
は絶対このような大都市になって欲しくはありません。いつまでも緑あ
ふれるほのぼのとした街であって欲しいと思っています。ですから、い
くら非生産的であっても、政府は産業保護政策をして、日本の伝統を守っ
て欲しいと思います。

五島も、もし若者をとり戻したかったら、そこをリゾート都市にすれば
いいのではないでしょうか。夏にはたくさんの観光客が来て、島を潤し
てくれるでしょう。観光客目当てに、沢山の企業が集まって、いろいろ
な店を立てるでしょう。でも、素潜りでサンゴが見れる海はなくなって
しまうでしょう。今のオーストラリアのように。


> 美しい海や,奇麗な水,或いは銭湯を無くさない為にも,地域社会に若者が定着し,
> 地域からの人口流出を食い止めなければ,日本は「東南アジアの1島国」になってし
> まい国際社会で全く通用しない国に遠からずなる事でしょう。

僕は世界中から美しい海や,奇麗な水を無くしているのは、アメリカの
経済第一主義、国際企業の自由競争の押し付けだと思っています。僕個
人の意見では、極論かもしれませんが、いくら人口流出してもいいから、
政府がガンガン伝統産業の保護政策を取り、経済発展の国でなく、「東
南アジアの1島国」であることを守るべきだと思います。例え国際社会
で全く通用しない国になっても。



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