[BlueSky: 292] Re:[286] 2次遷移農法(持続的農法)


[From] kuga@nacri.pref.nagano.jp (KUGA, Hitoshi) [Date] Wed, 4 Aug 1999 12:07:07 +0900

星野さん、みなさん。
                  陸です。

星野さん;
> <略> それを繰り返すと、土中の雑草の種が地表に出てこないために、雑草が減
>ってい
> く、それで除草の手間が無くなっていく。耕さないことにより畑が柔らかくなる(
>土壌の
> 貫入抵抗が減っていく)。日鷹氏は不耕起の畑は森林土壌と同じだと評価していま
>した。
>  つまり、地表の堆肥部分がA0層に役目をしているということです。
> 農業は、耕すことにより、1次遷移で作物を作るのが一般的ですが、不耕起農法は
>生態系
> を生かした生き物の共働作業による2次遷移農法(持続的農法)と私も考えています。

なるほど、なるほど。

 畑は耕さないと土が硬くなると、耕す方法をつづける方は信じています。これが違
うんですよね。

 川口さんの方法では除草の手間は無くなりません。相変わらず「雑草(という見方
はしないのですが)」はたくさん出てきます。作物がそれらの草本類に負けない程度
に除草(地上へ出ている部分のみを刈り取り、根はなるべく残す)をすることが、農
作業の大半を占めることになります。
 ただ、「雑草」を一定の量残しておくことにより、「害虫(という見方もしません
)」が作物につく量を軽減することができるので、「雑草」を全部を一気に刈り取る
のではなくて、半分づつとか決めて取り除くのです。

★ただ一つ困るのは、不耕起の農法では肥や生ゴミなどを田畑に直接還元できないの
で、一軒だけでこれをやっても持続的な循環にならない、ということです。どの程度
の範囲まで広げればほぼ完全な物質循環を実現できるのか、という研究が必要になり
ます。
 農作物をなるべく小さな流通で完結させることは、環境の問題としてかなり以前か
ら課題になっていると思うのですが、農環研などで情報はありますか → 横山さん。

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 陸  斉 (KUGA, Hitoshi)
  kuga@nacri.pref.nagano.jp  
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