[BlueSky: 2768] 温暖化予測上方修正


[From] "SUKA, Takeshi" [Date] Mon, 22 Jan 2001 12:27:20 +0900

青空MLのみなさん

   須賀です。

すでにご存じの方もいらっしゃると思いますが、
「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が、2100年
までの地球の平均気温の温暖化予測を1.4〜5.8度に上方
修正するという報告書を発表したそうです。

朝日新聞
http://www.asahi.com/0122/news/international22005.html
読売新聞
http://news.msn.co.jp/YMSOC/20010122-112630.asp

1995年の発表では最大3.5度だったとのこと。
また最近の温暖化の大部分が人間活動が原因でおこっている
というより確実な証拠がえられたそうです。

今読んでいる安田喜憲『森の日本文化 縄文から未来へ』
(新思索社、1996年)によると、約1万3000年前に気候が
急激に温暖化し、本州の低地から亜寒帯の針葉樹林が姿を
消して落葉広葉樹林が優先しはじめ、大型哺乳類の絶滅など
もあり、それがひきがねとなって旧石器時代から縄文文化
へ移行したそうです。

気候の変動が人類史にこれだけ大きな変化をもたらしたこと
を考えると、これからの100年間にもまた気候変動にともなう
社会の大きな変化がもたらされるのではないかと想像せずには
いられません。どのように舵をきっていくのか、ますます
問われることになりそうですね。



Takeshi SUKA
Nagano Nature Conservation Research Institute (NACRI)
E-mail: suka@nacri.pref.nagano.jp


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