[BlueSky: 2697] Re:2696 知的所有権、 TV ゲーム規制案


[From] "gengorou" [Date] Sat, 30 Dec 2000 02:27:55 +0900


ゲンゴロウです。
一ノ瀬さん,いろいろどうも,です。

【ゲンゴロウ#2691】
>> で,この20世紀の社会環境を早めたのは,このエジソン以来?
>>の知的所有権の存在が文明を加速させたのではないかと思いました。
>>なので,わたしにすると,この知的所有権の在り方,あるいは,そ
>>の根本の考え方を問い直すことで,もしかすると,環境変化速度の
>>減速ができるのではないかと思ってしまいます。

> 新たなテクノロジーを全く導入しなくとも、人口の増加が止まらない
>限り、自然環境、社会環境の変化は止まりません。毎日、ただ食べ
>て、息をしているだけでも、60億もの数がいれば、環境への影響は
>少なくないはずです。

私も,
人口問題は環境の問題では,重要な問題だと思っています。
あまり本を読まない私ですが,「人口爆発」とかいう,なんかむず
かしい本を以前読んだとき,「こりゃだめだ」と,思ったのを
覚えています。
私としては,生物の変化速度は,環境の変化を追いかけると考え
ていますし,また,その環境を最も変化させるのは,その生物自
信であるとも考えていますので,ある環境領域での生物密度が高
いほど環境変化と生物の変化速度とは加速させられると考えてい
ますので,人口問題は深刻な問題だと思っています。
ちなみに,この環境変化と生物の変化の両方を少なくするのは,
その環境のエネルギー量に関係していると思ってます。たとえば,
深海などのように太陽エネルギーが少ない領域で,生物が少なく,
環境もさほど変化なく,さらに生物変化も起きていないのは,その
せいではないかと。
こういう考えをもっているので,一ノ瀬さんのおっしゃることは,
痛く感じて,よく分かります。

> 我々の存在そのものが環境を変化させ続けているのならば、むし
>ろ、その変化に合わせて、我々の生活も技術も変化させて行かね
>ばなりません。

しかし,ここが,私にすると,嫌だな〜と思います。
この前のメールでも言いましたが,私にすると,生物でもある人間の
苦境は,環境変化のスピードにあると考えていますので,その速度を
減速することなく,環境変化を技術で追いかけ,さらに環境の変化速度の
アクセル(スロットル)を開いてしまうのは,まずいのではないかと
思ってしまうのです。悪循環が起きてしまうのではと・・・。

> 知的財産の保護が社会環境の変化速度を高めているとすれば、
>それは、この人類の適応行動を促進して居るとも言えます。

「知的財産の保護が社会環境の変化速度を高めているとすれば」
という,私の意見を認めていただいた上で,それを仮定して考え
ていただいた一ノ瀬さんの意見に感謝をします。
でも,その適応行動が,環境変化を追いかけていると見るのか,
あるいは環境変化を促進していると見るかの違いには,疑問が多く
残ります。

> 今、私達は、自然環境負荷の小さな社会への急速な転換を求め
>られていますが、その為の変化を促進するという意味で、知的財産
>の保護は、自然環境保護に対して、必ずしもマイナスではないよう
>に思われます。無論、遠い将来の事となると、どうなるか分かりま
>せんが。

まず,「自然環境負荷の小さな社会への急速な転換を求められています」
という一ノ瀬さんの意見には,おおかた,賛成します。
ただ,環境変化に対しての考え方は,その変化をどのような方向へ
もってしても,急激であってはならないと思います。出来上がって
いる環境を,仮に30年前の環境がよかったからと言って,その時
代に環境を急に戻すことは,今の環境に取っては,やはり急激な環境
変化でしかないと思います。
しかし,一ノ瀬さんはそう言っているとは,思ってません。おそらく,
一ノ瀬さんが「急速な転換」とおっしゃっているのは,方向転換を急ぐ
という意味だと思いますので,それならば,まったくその通りだと思い
ます。

次に,自然環境への負担が少ない社会への転換を促す知的財産の
保護は,もちろん大切だと思いますが,だからといって,
それをもってして,知的財産の保護の全体をも保護する考えは,
説得されたくないです。
ただ,一ノ瀬さんの言葉の中に「必ずしもマイナスでない」という
言葉がありますので,その部分を「必ずしもマイナスの部分ばかり
ではない」と,理解して,一ノ瀬さん自身も,知的所有権の保護に
関しては,全てよしとはしていないと,考えたいと思います。
で,そうならば,私と同じ意見です。

>ゲンゴロウさん<
>「なんとかならないのか,この有害ソフトは?!
>  せめて,再販での安売りをなんとかしろ!!」
>「どうも,知的所有権の関係で再販は防げないようです」
>・・・・・・・・・・略・・・・・・・・・・・
>私が,知的所有権にこだわり始めたのは,この辺にありそうです。
>>
> ゲンゴロウさんの設問とはかけ離れていますし、環境問題とは関
>係ありませんが、この部分のゲンゴロウさんの理解はおかしいと思
>うのでコメントします。
>
> 知的財産権というのは、発明者や著作権者を保護して、金儲けを
>保証してやる為の法律です。故に、強化すればするほど、有害ソフ
>トの作者は、甘い汁を吸えます。そして、儲けを蓄えて、もっともっと
>金のかかった有害ソフトを作るようになることでしょう。
> 知的財産の所有者を保護する法律に、同時に取り締まりの機能
>を持たせることには、無理があります。塩と砂糖を一つの容器に入
>れるようなものです。

「知的財産の所有者を保護する法律に、同時に取り締まりの機能
 を持たせる」と,私,どこかで言ってましたか?言っていないと
思うのですが。
たぶん,私の文章がかなり悪いのでしょうが,なにか,どうも,
私の言っていないことが,一ノ瀬さんの中の私が言っているようで,
困ってしまします。どこのMLでも,このことが起きるので,
私のせいだとは思いますが。。。。

> 有害ソフトが問題であれば、有害ソフト指定して、税金をかけるか、
>あるいは、法律を作って禁止してしまっても構わないと思います。そ
>れが最も分かり易いやり方です。

これには,賛成です。で,ひつっこいのですが,人間の脳から思考能力を
奪う,瞬間的な処理に頭を使わせるゲームソフトも,規制の対象に
なればいいなぁ〜と,考えています。そういう人間の動物的な脳が喜ぶ
作業だけを脳に与えること自体が,環境の変化が無い社会を幻想のように
感じさせる脳を作り出しているように思えてなりません。

> 道徳を政府が押しつけることに対して、アレルギーを持つ方もおら
>れますが、法律で禁止することの善し悪しは、その中身によります。
> 例えば、「殺人」「児童ポルノ」「麻薬」といったような項目は、
>あまりに当たり前であるが故に、道徳のみならず、法律でも禁止され
>るべきです。一方で、
>「挨拶はきちんとする」「目上の人には丁寧な言葉遣いで接する」
>というようなレベルになると、法による強制には馴染まないでしょう。

そうですね。この部分は,とてもよいことをおっしゃっていると
感じます。「道徳のみならず」が,好きです。なぜなら,法律は
最低限の基準だと思うからです。法律に抵触した場合には,その時点で,
恥を知るべきだと思います。
よく企業家とか政治家が,「法には触れていない」と,言いますが,
あれって,恥を恥と思わない人間だと自分で言っているので,
「バカじゃないの?!」と思います。

次に,「挨拶をしろ」とか「目上を尊敬しろ」などは,おっしゃるとおり,
教えることではなく,自らが会得することだと思いますね。
教えなければいけないのは,「徳」の部分ですね。
「徳」を理解して,人はその手段・方法である道徳を知るのだと思います。
その「徳」を教えずに,方法とか手段をマニアル化するような規則は,
「徳そのものの理解」の障害になると思います。
もしも,学校などで,「徳」の仕組みを教えずに,「方法や手段」を
教えてしまったら,学校はアホ生産工場になってしまい,その学校を
出た先生に,生徒が「先生!なんで,挨拶するの?」って聞いても,
まったく分からなくなるでしょう。おそらく,「規則だから」と,
答えるでしょうね。で,そういう先生に道徳を任せられないので,
道徳の授業はなくなったのでしょう。

ついでに,一言,二言,この機会をお借りして余談を言わせていただくと,
わたし自身は,何もかも規制は,基本的に人間をアホにしますので,
いやですが,その規制の真意を国民が納得するならば,明文化し,
集団の構成員同士の契約と,するべきだと思います。
つまり,現在の日本は民主国家なので,その中で決められた法律は,
構成員同士の契約の意味があるので,上からの規制ではないと,考えます。
国民の一人一人が,現在の日本は,立憲君主でも,天皇制でも,
封建制でもないことを,いつも忘れなければ,そこで決められたことは,
私たち一人一人の契約だと認識できるように思います。
現在,規制自体を嫌がるのは,もしかしたら,私たちの意識の中に
民主精神が根付いていないからかもしれません。根付いていないので,
ろくな選挙も出来ないのかもしれません。たとえば,選挙に参加しない
ということは,契約的な考えをもってすると,白紙委任状を他者に
渡すことになることを,誰もが知るべきだと思います。

> 有害ソフト取締法については、それが法で取り締まるべき内容で
>あるか否か、議論は必要でしょうが,

同感です。

>「法律による道徳の強制」=”ヤバイ”
>と直結するものではないと思います。

おそらく,ヤバイは戦前の教育の「洗脳」の再来を意味しているのだと
思いますが,私は別の意味で,ヤバイと思ってます。
道徳の法律化ですが,どうも,バカを育てる最善の方法ではないかと。。。
戦前は,この道徳を教育において,かなり強制したので,日本人に
思考能力が無くなったのではないかと思います。
(あれ?洗脳って,洗濯と同じで,そういう意味もあったのかな??)

もう一度言ってしまいますが,「徳」は,各人が学ぶもので身に付くので,
その「徳というものを学んで得られる方法」,すなわち「道徳」を,先に
教えてしまったら,一体,どういう人間が育つのか,多くの人に
考えてもらいたいです。
一ノ瀬さんは,道徳の方法のみを教えるなどとは言っていないですが,
ちょっと,道徳に付いて,言いたかったので,いちゃいました。

法律が民主国家の契約なら,道徳は・・・・・。
(なんだろ?・・・やめた。余韻を持って,たまには終わろう。。。。)

こう書いてきたのを,読み返すと,どうも,知的財産の所有権に
ついては,私なりには,前メールで終わったようです。(勝手過ぎ)

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今日は,汚い言葉をたくさん使ってしまいました。
青空を汚す気はないので,どうぞお許し下さい。
                         ゲンゴロウ。






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